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恵 建築デザイン事務所

中古住宅を新居にリフォーム

2011年11月23日 (水)

中古住宅を新居にリフォーム その3~折りたたみダイニングテーブル

着工から1か月と少し。

ほぼ、完成しました。

キッチンです。

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タイルはきれいだったので、既存のまま。

換気扇の穴などは補修しました。

ちょうど予備のタイルが残っていて良かったです。

残しておくべきですね。

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広々とした、明るいLDKになりました。

敷地は広くないですが、南は用水路と田んぼで、日差しを遮るものがありません。

日当たり良好!です。

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リビング側からキッチン側を見たところです。

夏は窓を開け放して、出かけても大丈夫なように 窓に格子も付けました。

この写真は、折りたたみテーブルをたたんでいるところです。

実は、だいぶ完成に近づいてから、お住まいになられる息子さんから、折りたたみのダイニングテーブルを取りつけて欲しいとのご要望がありました。

1歳半になる娘さんが、走り回って遊ぶので、リビングを少しでも広くしたいとのこと。

LDK全体として見れば、12.5帖はありますが、対面キッチンにしたので、LD部分は8帖程度しかありません。

今、おもちの既製品のダイニングテーブルを加工してつけられないか?と言われましたが、色も濃いですし、やめたほうが良さそうです。

それで、折りたたみテーブルの図面を描き、相談しました。

テーブルの支えは、キャスター付のBOXを作ることにします。

これは、テーブルを畳んだときには、ワゴンとしても使えたり、部屋の収納BOXとしても使えます。

材料はパイン集成材。

製作は大工さんです。

費用を浮かすために、ご夫婦に塗装をお願いしました。

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塗料はリボス自然塗料のクノスです。

BOXは、外で塗装。

この写真はサンダーをかけているところです。

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おふたりで、仲良く・・・・なんだか 楽しそう

出来上がりは・・・・・?

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こんな感じ。

テーブルの大きさは、800×1500あり、大人4人がゆったり使えそうです。

対面キッチンの腰壁は、桧板です。

ここは、艶消しの塗装をしてあります。

こちらは、プロにお願いしました。

それから、外に、洗濯物を干すためのウッドデッキを作りました。

ここも、おふたりに、塗装をしていただきました。

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若いご夫婦が協力して、自分たちの住まいを整える・・・・。

なんだか、微笑ましいです。

完成後は・・・・

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こんな感じ。

洗濯機のある洗面・脱衣室から直接出られますので、使い勝手の良い物干しです。

物干し竿が掛けられるように、大工さんに木で竿掛けを作ってもらいました。

家の南東の角にあり、日当たりも良く、しかも表からは見えません。

狭い三角敷地ですが、有効活用できます。

雨が降っても良いように、小波ポリカボネードの屋根をつけました。

この屋根材。UVカットにもなっている優れものです。

前が用水路ということもあり、小さな子供が落ちないように、また、登らないように、縦格子の手すりもつけました。

出入口には、バリケードをつけてもらわないといけないかもしれません。

まだまだ、目が離せない お子さんですから。

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こうして、やっと、新居が出来上がりました。

ここで、御家族が、しあわせに子育てできますように。

陰ながら、お祈りいたします。

2011年11月 6日 (日)

中古住宅を新居にリフォーム その2~トイレの手洗いコーナーづくり

中古住宅のリフォーム。

そろそろ完成に近づいてきました。

8.トイレのリフォーム~おしゃれな手洗いコーナーづくり

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現状のトイレは、元々兼用便器(和式)だったものを、下水道接続のときに、洋式便器にリフォームしています。

ですから、便器は比較的新しいです。

でも、それが、とても狭い。

奥行きが 壁の心心で1200mmしかありません。

そこに、ロータンク付の洋式便器ですから ドアまでの空間は、350mm。

つまり、男性が立って使うには、後ろのドアを開けておかないとならないほど。

これから住まわれるご夫婦には、1歳半のお子さんがいます。

トイレトレーニング等で、親が付き添っていかなければならないのに、どう考えても狭い。

そこで、廊下を取込んで、トイレの奥行きを倍の2400mmにします。

それと、便器のロータンクに、手洗いがついているのですが、ここで、手を洗うと便座に水が散ったりして、濡れる原因です。

ですから、広くなったスペースに、手洗い器を取りつけることにします。

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手洗い器は、カウンターの上に信楽焼のものを置き、おしゃれな感じにしたい。

これは、施主の希望というより、設計士(私)の こだわりです。

こういう信楽焼のような手洗い器は、TOTOやINAXでは べらぼうに高いので、使えません。

インターネットで買えば手頃な製品が手に入ります。

そして、カウンターをどうするか?

この、現場は予算がとても厳しいので、集成材にするつもりでした。

でも、本物の無垢の木のほうが 趣があります。

ちょうど、そのころ、もうひとつのリフォーム中の現場で、同じような要望があり、カウンターを選びに「津山銘木」さんのところへ行くことになりました。

津山銘木さんのところでは、ケヤキやトチ、サクラ等、いろいろな銘木がときにはとても安く売られています。(特に半端もの)

ちょうど良いケヤキの面皮つきの材があり、1mあれば良いと思っているのに 2.4mあります。

それで、計算してみたら、半分にしたら集成材のカウンターと千円しか違わないので、1枚買ってそちらの現場と半分ずつ分けることにしました。

これは、厚みをそろえるために、プレーナーをかけてもらっているところです。

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持って帰って 大工さんと相談し、現場に入るように、向こう側を少し切り落とします。

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それから、幅も少し長いので切り落とします。

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仕上げにサンダーをかけます。

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さて、ここからは、私が 塗装をします。

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外で、リボスのクノスを塗りました。

裏は取付てからは塗りにくいので、表裏、塗りました。

塗ると、こんなにきれいな木目が出てきました。

さすがにケヤキです。

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取りつけてもらいました。

周りの壁は杉板を張ります。

左手に見えているのは 断熱材のフェノバボードで、土壁が寒いので内張りしてもらいました。

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壁の杉板は、プロの塗装屋さんに塗ってもらいましたが、カウンターの2回目の塗装は、少しなので、私が塗りました。

青いのは塗装用の養生テープです。

排水の配管用の穴が空いています。

ついでに外で、造り付け折りたたみテーブルの塗装もしておきました。

手洗い器を取りつけ、単水栓(蛇口)も取りつけてもらいました。

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信楽焼の陶器製の手洗い鉢をインターネットで購入。

単水栓はTOTO製ですが、これもネットで購入しました。

この単水栓は、水を出すレバーが頭についているので、水を止めるときも、手洗い鉢の中に水が落ちるので、周りのカウンターが濡れません。

これは、オススメです。

カウンターの下にアングル止水栓があり、ここで 水量を絞っているので、水が出すぎず、はねません。

なかなか、おしゃれな 手洗いコーナーができました。

2011年10月21日 (金)

中古住宅を新居にリフォーム その1

施主さんが中古住宅を購入し、若夫婦の新居にリフォームする工事をしています。

限られた厳しい予算の中で、いかに居心地が良く、住みやすいものを作るか?

私(設計)と、大工さんやその他職人さんたちとの合作です。

リフォーム工事は、壁や天井を取ってみないとわからないところもたくさんあります。

それと、長年培ってきた経験と最新の情報、設計力でアクシデントも対処していきます。

私は、設計・監理 だけでなく、現場管理=つまり現場監督の役目もしていて、次の工事の段取りを考えながら、各職人さんたちと打合せをして、進めていきます。

材料も通常の建材店だけでなく、ホームセンターやインターネット等、いろいろなところから、調達します。

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1.プランニング

建物は築28年。昭和58年建築です。

一応、新耐震基準以降の建物です。

既存は、リビングとダイニングキッチンが別れた建物でしたが、間仕切りを取って、ワンルームにし、対面キッチンのLDKに、というのが施主のご希望です。

以前、ある建設会社に見積依頼をされましたが、この壁が取れないので幅が狭く、対面キッチンは無理、との回答だったそうです。

でも、それをなんとか、かなえてあげたい。

ちょうど、2階が載っているところですが、補強梁を入れるとか、何か方法があるはずです。

ダイニングキッチンに勝手口がなく、廊下に勝手口があり、不便なので、壁を撤去することにしました。

この壁を撤去すれば、部屋の幅も2間(3800mm程度)となり、対面キッチンも充分可能です。

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部分的に天井を壊して確認してみると、なんと、この壁は後からつけたもので、角柱があると予想していた場所は 柱が無く、空洞でした。

つまり、元々 柱がないので、梁も充分の大きさがあり、補強の必要もありませんでした。

でも、勝手口から廊下に入るために、筋交いを切断していました。

こういうこともよくあることですが、このままではいけないので、筋交いをもう一度入れます。

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2. 撤去工事

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流し周りのタイルは、とてもきれいだったので、このまま使用することにします。

リビングの天井はこの当時はやった、センターリング+シャンデリアがあり、そのために天井高さが、ダイニングキッチンより15㎝も低いのです。

リビングの天井は撤去して ダイニングに合せます。

ダイニングの天井は化粧石膏ボードなので 撤去せずにプラスターボードを貼り、クロス仕上げとします。

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3.構造補強

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リビングの壁を撤去してみると、予想通り土壁でした。

でも、筋交いは入っていました。

ただし、この当時は 筋交いに金物を取りつけていません。

大工さんにお願いして、筋交いプレートを取りつけ、ボルトなども締め直してもらいました。

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4.天井張りと天井断熱材入れ

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昭和58年の建物なら、断熱材はグラスウール50mmを壁と小屋裏に入れてるだけです。

住宅金融公庫の仕様書がその程度でした。

床には、断熱材を入れないのが普通の時代です。

そのころ、もう仕事をしていましたから、経験上、わかります。

予想通り、断熱材は入っていましたが、リビングにグラスウールの50mmが入っていただけ。

浴室や洗面所、トイレなど 一番寒い部屋には、何も入っていません。

そして、外壁も土壁なので何も入っていません。

土壁は、柱との間にすき間ができやすく、外壁も内壁も真壁なので、場所によっては中から外が見えるところもありました。

これじゃあ、寒いはずです。

天井には、グラスウールの100mmを追加しました。

また、隣室のトイレ、洗面、浴室には、断熱材が入っていなかったので、ダイニング側から入れました。

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5.サッシ取付~床張り

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サッシは断熱サッシに交換しました。

外壁が真壁なので、交換は外壁を壊さずにできます。

床は、既存のフロアーパネルを下地にして、ナラの無垢のフローリングを張りました。

この当時の床は根太の上に直接12mmのフロアーパネルのみ。

今のように捨て張り(下地)のコンパネがありません。

最近はさらに進んで、根太もなく、大引や土台に直接 28mmの構造用合板を張っていきます。

手間も省けるし、なにより、耐震性を向上させるため、水平構面で横揺れ防止になるからです。

床をはがせば、断熱材を入れられますが、今回は予算が厳しくそれをするとかなりの予算オーバーになりますので、あきらめます。

床に黄色く見えている小片は、プラスチック製のテープで、フローリングの間に挟んで張ります。

このようにすると、今頃の乾燥時期に張っても、湿度の高い時期になっても、フローリングの間が盛り上がりません。

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6.配管工事

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L型の対面キッチンをつけます。

流しの位置に架橋ポリの配管をしました。

オレンジがお湯でブルーが水です。

左の床に既存フロアが見えるのは、点検口予定の場所です。

この家には、床下収納庫があり、内部がスライドするタイプのもので、入口は小さいのです。

それをバラして、組み直し、点検口として使うことにしました。

そして、以前のキッチンはレンジフードではなく換気扇でした。

今度はシロッコファンのレンジフードがつくので、パイプを入れています。

換気扇の穴はレンジフードが取りつけられても半分しか隠れないので、既存のタイルを張ります。

システムキッチンの裏に隠れる部分の既存タイルをはがして使おうかと思いましたが、しっかり、モルタルでつけてあり、無理でした。

まったく同じタイルはもうないし、困っていたら、たまたま、このタイルの余りが、外の出窓下のボール箱の中から発見されました。

良かった良かった。

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7.壁の断熱材入れ

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外壁が土壁なので、厚みのある断熱材は入りません。

高性能のフェノール樹脂断熱材「フェノバボード」30mmを内張り断熱の仕様で入れました。

つまり、柱の表面に張りつけ、すき間を無くすのです。

写真で木を取りつけているのは、アウトセット引戸のレールを取りつけるための補強です。

左手には、対面キッチンの腰壁もできていますね。

                      ・・・・・つづく

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