最近のトラックバック

恵 建築デザイン事務所

恵 事務所リフォーム工事(古民家改修)

2011年7月 1日 (金)

木部塗装のセルフビルド~自然系塗料の検討

今日は天気は梅雨空ですが、昨日までに比べて涼しい。

先日からやろうと思っていた、私の事務所の塗装工事を行いました。

自分で塗るので、やはり、自然系の塗料が良いです。

いくら、自然系の塗料とは言っても、あちこち開け放して、換気をしながら行います。

今日塗る場所は、上り框。材質は桧です。

今まで、無塗装だったので、靴についた泥がついたりして、薄汚れてきました。

まず、固く絞った濡れ雑巾で、汚れをふき取ります。

それから、框以外のところに塗装がつかないように、塗装用の養生テープを貼ります。

Img_4738

塗料は、オスモカラーのフロアクリア ラビット。

去年、ミニキッチンのシンク周りの桧のカウンターに塗った残りがありました。

これは、オスモカラーの営業マンにいただいた、サンプルです。

Img_4741

これは、ちょっと ねばっこい。

3分ツヤがあります。

桧のキッチンカウンターに塗ったところ、コーヒーをこぼして、乾いても、ぬれぞうきんでふけば、簡単にきれいになります。

塗膜を作るタイプの塗料です。

Img_4743

自然系とは言っても、この塗料は、速乾タイプなので、溶剤が入っているのでしょう。

少し臭います。

それと、粘り気があるので、刷毛の跡とか、着きやすい感じ。

キッチンカウンターは2度塗しましたが、ここは、1度塗で充分。

というか、実はもう、あんまりないので。

次に、住宅の玄関框があるのですが、ここも、無塗装。

オスモが済んだので、今度は、リボスのクノスを塗ります。

これは、ネットで有料サンプルを取り寄せました。

Img_4755

濃いグレーのような感じ。色は透明なんですが。

Img_4758

塗って見ると、さらっとしていて、オスモのフロアクリアよりも塗りやすい。

これも、表面に薄い塗膜を作り汚れ防止に効果のある、塗料です。

臭いは、オスモよりは少ないようです。

セルフビルドなら、こちらかな。

3分つやがあります。

汚れ防止に良い。

Img_4773

さて、初めに塗ったオスモカラー。

夕方になって、まだ、完全には乾いてないけれど、養生テープを取ってみました。

無塗装のときよりも、アメ色になって、いい感じになりました。

もうひとつ、今施工中のリフォームの施主さんに頼まれている、外部の桧板に塗る塗料の検討。

Img_4769

これは、大谷塗料のバトン。

バトンも自然塗料なので、イヤなにおいはしません。

左がナチュラルブラウン、右がパインです。

パインのほうが少し赤味がありますね。

桧板なので、今はきれいですが、1年もたたない間に、やけて真っ黒になる恐れがあります。

でも、透明では、紫外線を防ぐ効果はないそうです。

木目を生かしたいので、濃い色はつけたくない。

で、提案するのが、これらの色です。

これも、1階の壁なので、施主さんがご自分で塗られます。

セルフビルドの場合、塗りやすくて、イヤな臭いがしない、自然系塗料が必然です。

明日、打合せなので、塗り見本を持参して説明・検討します。

私の現場は、木部の塗装やWAX、仕上げのオイル塗等はセルフビルドが多い。

塗装屋さんにお願いすることは少ないです。

塗料はネットで買って、セルフビルドで予算を浮かすという、目的もあります。

自分で塗れば、かなり安くできますからね。

家族で塗れば、愛着もわくし、将来のメンテナンスも気楽にできますよ。

オススメです。

2011年1月25日 (火)

冬の室内温度~断熱リフォームの効果は?

今年は寒い日が続いています。

先週の日、月(1月16~17日)と 積雪しました。

道路も真っ白。

Img_0921

来客用の駐車スペースに足跡をつけて 遊んでみました。

この写真の日は日曜日で、積雪は10㎝程度。

その翌日もう8㎝ぐらい積もりました。つまり18㎝です。

うちは、津山市内でも南端なので 中心部よりは 5㎝ぐらいは少ないです。

もちろん、もう雪は消えていますが、山際の日蔭などには残っていて、これから、現場監理をする家の擁壁に着工できずに困っています。

雪が消えないと、土木工事はできません。

雪を土の中に混ぜてしまうと、土の断熱効果か、なかなか解けないそうです。

ところで、去年9月に事務所のリフォームをして、断熱改修もしたんですが、効果があったのでしょうか?

この断熱改修ですが、次のようなものです。

内(張り)壁:フェノール樹脂30mm

天井:羊毛200mm

床下:抽出法ポリスチレンフォーム(ミラフォーム)30mm、

サッシ:断熱サッシYKKAPエピソード

     (内側が樹脂、外側がアルミで ペアガラス 空気層12mm以上)

室内温度がどれくらいかというと、朝、外気温が氷点下2~3℃の日が多いのですが、事務所は だいたい9~10℃ですね。朝8時半の時点で。

最近仕事が忙しく、毎日、夜11時~12時までは事務所で仕事しています。

そのときの事務所の温度はだいたい20度。

その後、寝室に戻り、暖房して 寝るまでにだいたい20℃になるんですが、朝の室内温度は5~6℃ぐらいです。

寝室には、まったく断熱材はありません。

築70年の古い土壁の家です。

サッシもシングルガラス。

だから 結露でびっしょりで ひどいときは 窓ガラスが凍ります。

つまり、断熱改修した部屋は、天井一部吹抜けで3,290mm、10帖なのに 9~10℃あり、

断熱改修のしてない部屋は 天井高2200㎜の低い天井で 8帖なのに 5~6℃。

その差は、4℃ぐらいです。

でも、この4℃が大きい。事務所に朝入ると、なんだか ふんわり暖かいのです。

体感はだいぶ違う気がします。

部屋の中が5℃とかだと なんか キ~ンと冷えてる感じです。

布団からもなかなか出たくない。

新築で 家全体を次世代基準の断熱材で覆い、サッシもすべて断熱サッシなら、12~3度にはなるでしょうね。

1年前に完成した、「土壁で外張り断熱の家」の 朝の室温は18℃!

暖房する前なのに。

でも、薪ストーブの熱を土壁に蓄える効果も あります。

吹抜けの広い空間で、27帖ぐらいはあるLDK。

そういう生活がしたい!

冬になると 切に願います。

いつか そんな暮らしができるかな?

私の設計する家の施主さんたちにも、そんな 心地よさを味わってほしいです。

新築でも、リフォームでも。

がんばります。

2010年10月 3日 (日)

居心地の良い事務所  ビフォーアフター

引っ越しも済み、やっと落ち着いてきました。

私の事務所を紹介します。

まず、ビフォー(工事前)です。

Img_5139

物があふれ、資料があふれた事務所です。

Img_5141

応接コーナー。

以前、工務店の事務所だったので、こんな感じ。

内装は昭和50年代の仕上げ。

床:アピトンフローリング(土足)

壁:ピーリング合板

天井:化粧石膏ボード「ジプトーン」

断熱材なんか、皆無です。

寒くて暑い事務所でした。

これが、今回のリフォームで次のように変わりました。

左奥を間中(985×2955)だけ、広げています。(ミニキッチンやコピー機のあるところ)

Img_6732

玄関側から奥を見たところです。

Img_6726

これは、奥から玄関側(道路側)を見たところです。

内装仕上げは

床:杉板フローリング 厚み30mm オイルフェニッシュ塗

  机側の床は、うづくりフローリングにしています。

  キャスター付の椅子を使用していますが、傷が付きにくいようです。 

腰壁:桧板 厚み10mm  無塗装

壁:漆喰塗(下地 プラスターボード9.5mm) ラフ仕上げ

天井:杉板 厚み12mm  無塗装

断熱材 床、壁(既存との間仕切りも):フェノバボード(フェノール樹脂) 厚み30mm

壁は土壁なので、内側の柱の面にフェノバボードを張りました。

外張りではなく、内張り断熱です。(柱間に入れる充填断熱ではありません。)

天井断熱材:ウールブレス(羊毛) 厚み200mm

アルミサッシ:YKKap アルミと樹脂の複合サッシ「エピソード」LOW-E断熱・遮熱ガラス入

Img_6698

ミニキッチンです。

この周りだけ H=1350 キッチンパネル張

シンク周り桧板 オスモカラー フロアクリア2回塗

左の戸は、住宅の玄関に通じています。

コピー機の向こう側は収納です。

この引き違い戸は桧製。腰:シオジ合板 です。

Img_6740

私の机とパソコンです。

棚、机、打ち合わせテーブルすべて桧製。テーブル天板のみ 自然WAX塗。

机前 掲示板:コルクシート貼

上部には、古い梁と、古色を塗った新しい梁。

DCモーターのシーリングファン。

  (DC~直流なので、揺れないし、電気代も安い。ゆらぎの回転もする。)

照明器具は事務所なので、蛍光灯の昼白色を使用。

キッチン周りのみ白熱球です。

  (最初、仕事机の上のスタンドを白熱球にしたら、暑くてたまらなくて 挫折・・・

とても、居心地の良い事務所ができました。

昨日やってきた、宅配便の若いお兄ちゃんが、以前大工をしていたそうで、事務所を見て「とてもいい」と、絶賛してくれたので、思わず、説明して、話しこんでしまいました。

今の施主さん、今までの施主さん、いろんな友人たち。

前を知ってる人たちは、みんなびっくり!

いろんな人が訪ねてきてくれて、みなさん思わず、長居をしています。

朝起きて、2階の寝室のドアを開けると、事務所の桧や杉のいい香りが漂ってきます。

(事務所の引戸は開けているので)

無垢の木と漆喰に囲まれた事務所は、最高の癒しの場所です。

私の目指す、居心地の良い住まいをちょっと体験できます。

ここは、私の設計事務所であり、ショールームなのです。

お近くにお越しの節は、ぜひ、お寄りください。

見学、おしゃべり、大歓迎です。

(でも、いないときもあるので、ご一報を・・・・HPに連絡先有り~このブログよりリンク)

2010年10月 1日 (金)

事務所リフォーム 玄関土間仕上げと木部塗装他

9月25日 玄関土間塗り(仕上げ)をしました。

Img_6627

この上に、自然石で、模様をつけました。

Img_6629

石を並べてから、上を金づちの柄の方で、軽くトントン叩いて 沈めます。

Img_6631

3か所入れました。

石は、左官さんが、どこかで拾ってきてくれました。

ちょっと、水が引くまで、2時間ほど放置しました。(外出してきました)

Img_6641

水が少し引いたので、石の周りを刷毛引きしました。

Img_6657

2日たって乾いたところです。

なんて、かわいいの

杉のフローリングには、前日、妹に手伝ってもらって オイルフィニッシュを塗りました。

大田油脂の「匠の塗油」です。

エゴマ油が主成分なので、香ばしい香りがします。

完全に乾くのに2日ほどかかりました。

桧の大テーブルにも 大田油脂の「匠の艶出し」を塗りました。

Img_6652

これは、エゴマ油、米ぬか油、レモンオイルが 入っているそうです。

塗ったところは、少し木目が濃くなっています。

無垢の木は、木の呼吸を妨げないように、塗膜を作る塗装は避けたかったのです。

でも、ミニシンク周りの桧板は、しょっちゅう水がかかるので、オスモカラーのフロアクリア(透明)を 塗りました。(2度塗り)

Img_6682

水をしっかりはじいてくれます。(3分ツヤ)

オスモカラーの営業の方にある会合で出会ったのでたずねてみたら、サンプルを下さいました。

サンプルで充分、塗れました。(感謝)

本当は両面(裏も)塗ったほうが良いのですが、塗りにくいので、しばらく様子をみることにします。

2010年9月19日 (日)

事務所リフォーム ほぼ完成

  一昨日は電気・水道屋さん。

昨日は、建具屋さん。(私は留守でしたが)

今日は、クロス屋さんと電話屋さんで、ほぼ完成しました。

ぼちぼち、流し周りにオスモカラーを塗ったり、机の上に自然系のWAX塗ったり、仕上げは自分でしています。

では、ほぼ・完成をご覧ください。

まず、打ち合わせテーブルです。

これは、足のBOXを立てたり、寝かせたりすることによって、椅子のテーブルになったり、座卓になったり、また、端をカウンターに載せれば、今とは直角にテーブルを置くこともでき、アレンジができるようになっています。

P9193776 

これは、椅子で使う通常の状態。(高さ70センチ)

P9193768

これは、座卓で使うとき。(高さ38センチ)

さて、全体ですが・・・

P9193777

こんな感じになりました。

これは、道路側から奥を見たところ。

P9193783

ミニキッチンの湯沸かしコーナー

Img_6494

スペインで買ってきたタイルを貼りました。

P9193788

私の仕事机の廻りです。

上部にはシーリングファンがあります。

DCモーターなので、静かだし、揺れないし、省エネ。

今の時期ならこれを回しておけば、クーラーは要りません。

Img_6495

表の道路方向を見たところです。

今は、カーテンもブラインドもないので丸見え状態・・・。

今日、ブラインドを頼みました。

では、いよいよ引っ越しです。

2010年9月17日 (金)

事務所リフォーム 壁塗り

先週から今週にかけて、内部の漆喰壁塗りが行われました。

Img_6303

棚をつけるところは、下地をしっかりしておかないといけないので、コンパネを張っています。

ただし、コンパネでは、漆喰塗をした場合、「アク」が出てくるので、その上にシーラー処理をしています。

「シーラー」というのは 接着剤の役割をするのですが、アク止めの役割もするのです。

これは、漆喰塗りに限らず、珪藻土塗などの塗り壁や、自然系の和紙クロスなどでも必要な処理です。

また、外壁のモルタル塗りの吹付けを塗り替える場合にもシーラー処理をします。

下地は、一般にクロス下地に使う端部が面取りしてあるプラスターボードではなく、面取りがない、プラスターボードです。

建材屋さんには、今は面取りのものが普通なので、特別に言って取り寄せてもらいました。

左官さんが言うには、面取りのものは、そこにパテを埋めたり一工程余分にかかるそうです。

クロス貼りの場合はクロスの厚みが薄いので、ボードの段差が表面に出てきがち。

それをを解消するために面取りにパテをするのです。

この、写真で白くなっているところが、コンパネ張りの上にシーラー処理をしたところです。

ここには、既存の吊戸棚をつける予定があり、ボードではもたないので、コンパネを張ってもらいました。

ですが、既存の吊戸棚では、この事務所の雰囲気に合わないということがわかり、今回はつけないことにしました。

既存の吊戸棚は、某建材メーカーの貼り物だったからです。

でも、将来、ここに何らかの棚をつけたくなるかもしれない・・・・。

そのために、コンパネのままにしておきました。

Img_6318

シーラー処理の二日後、漆喰の下塗りが施工されました。

ナイロンがかけてあるのは養生です。

また、よく見ると細い青い紙テープ(養生テープ)が、木部との際に貼ってあります。

「養生」とは、壁を塗るときに、他を汚さないためにしてあります。

マスキングともいいます。

Img_6411

左官さんに塗見本を作ってもらいました。

写真ではわからないと思いますが、刷毛引きとコテ跡をつけたラフ仕上げ。

4枚あるのは、2枚が最初に持ってきたもの。

このように、外の焼杉板の前で見たらすごく白く見えたのですが、中に持って入ってみるとちょっと黄色っぽく、私の考えていたものよりも濃い。

左官さんが帰られたあとにすぐ電話して 「もう少し白くして」と 要望しました。

(なんてワガママな施主だ! )

左官さんはすぐやってこられました。

仕上げ塗はあさってですが、色を落ち着かせるために 1日前には混ぜておかないといけないそうで、もう現場に混ぜたものが置いてありました。

それを取りに来られたのです。

大きな容器に入っていてとても重い。(現場で混ぜたのです)

それを、ヨイショヨイショと軽トラに載せるのを手伝いました。(ちょっとだけ)

翌日、塗り直した見本を2枚持って来られました。

少し白っぽくなっていました。

これで 塗ってもらうことになりました。

今回は、外だけではなく、室内に持って入って確認しました。

前回は、明るい外で、しかも黒い焼き杉板の前で見たのが失敗だったようです。

テクスチャー(表面の素材感)はラフ仕上げにお願いしました。

それと、もうひとつ気付いたことは、塗装もそうですが、塗って完全に乾くまでは少し色が濃いということです。

急いでいたので、見本があまり乾いてなかったのかもしれません。

下地塗から1日空けて、上塗り(仕上げ塗)に来られました。

Img_6387

Img_6403

こんな感じになりました。

なかなかいい感じ。

やはり壁を塗ると全然違いますね。

いよいよ、事務所リフォームも大詰めです。

完成がとても楽しみです。

2010年9月12日 (日)

事務所リフォーム 食品庫のススメ

昔は味噌も家で作り、漬物も大樽に漬けていたし、餅つきのためのセイロ、餅つき機、大きなザルやバケツ、大鍋など、しまうものはたくさんありました。

今でも田舎では、そういう収納が必要な家もあります。

ただし、我が家のように、自宅で餅をつかなくなり、赤飯もめったにしない。

漬物も少量しか作らないし、味噌も買って食べる。

そんな家は大きな食品庫は不要です。

その代わり、必要になったのが、リサイクルのトレーや瓶、缶の一時的置き場。

贈答品の食品(サラダ油やコーヒー、日本酒、ビール等)

贈答品の洗剤類~これは、洗濯機の近くの方がいいですが。

特売で買いおきの調味料類(缶や瓶やペットボトルに入っていて においが移らなくて湿気も大丈夫なもの)

こういうものは、どこへ置いておこうか迷うものです。

キッチンには、そういうスペースはない。

そういう場所を作っておくと 住まいは片付きます。

さて。

事務所をリフォームするにあたり、住宅の玄関ホール側にあった、味噌部屋(食品庫)もリフォームすることになりました。

事務所をリフォームする前に、ここには、2.5帖大の味噌部屋(食品庫)がありました。

その部屋は大きすぎてガラクタばかり。

もう、使わなくなって10年以上たつザルや古い鍋。使わない頂き物の食器類。

それと、お米の保管庫。

これは、冷蔵庫ではないけれど、換気扇がついていて、ネズミがかじらないように金庫のように分厚い壁と扉で、中にお米を玄米のまま袋ごと保管できるもの。

これは、別の倉庫に移動することにしました。

毎日、開ける必要はないからです。

この部屋は、母が昭和一桁生まれで、物を捨てることができない人でしたので、壊れたものまで保管してあり、ネズミも出るし、気持ち悪いので、母の亡くなった後、開かずの間になっていました。

今回の事務所のリフォームで、この部屋を無くし、事務所を広げ、小さな食品庫を作りました。

たった、間口820、奥行き640、高さ2030の収納です。

元大工の父は、「あんな小さなところ、どう作っても、たいして物は入りゃあせん。」と言いましたが、私は

「小さいからこそ、入れたい物の大きさをきちんと測り、それに応じた棚を造ることで、効率良い収納ができるんよ。」と 父を説得。

Img_6297a

入れたい物・・・それは、父が趣味で作っている梅酒の瓶。一升瓶に入れて保管するので場所を取ります。(知人に差し上げるのを楽しみに作っています。)

缶ビールの箱。

精米したお米を入れてあるプラスチック容器。いっぱいにいれるとひとつに15kg入ります。

頂き物のサラダ油やコーヒー、缶ビール等・・・・・

こういうものは、今まで、玄関ホールや廊下、物置の床に並べてあったり、床の間を占領していたり。

いつまでも、部屋が片付かない感じでした。

今回、特に梅酒の瓶や、一升瓶は並べてぎっしり置くと重量があるので、頑丈な棚にしたい。

それを考えて、厚み30mmの杉のフローリングを使うことにしました。

壁は吸湿性のある桐の集成板です。

Img_6292_2

こんな感じになりました。

収納の奥行きは640mmありますが、いっぱいに棚をつけず、450mmの棚にしました。

布団を入れる場合以外は、棚の奥行きは450mmまでが使いやすいものです。

奥行きが深すぎると、奥に何が入っているかもわからなくなります。

それに、こうすると、扉との間が250程度空き、そこの上部にハンガーパイプを取付、クイックル等、ちょっと長い掃除用品も入れられないかな?と 画策しています。

まあ、食料品と掃除用品はいっしょにしないほうが良いかもしれませんけれど。

一升瓶は、18本以上入ります。

下から2番目の棚は350mlの缶ビールの箱が、箱ごと入るように作りました。

でも、ここだけ、棚が外せるようにしています。

一番下に大きいものを入れたくなるかもしれないからです。

他の棚は固定です。

一番上の棚は杉板が足りなかったし、ここには軽いものしか置かないので、ここだけ余っていた桧板(24mm)です。

一番上の棚の奥行きは360mmにしています。

一番上は扉より上になるので、奥行きを深くすると物が入れにくいし、内側に壁付けの小さな照明をつける予定なので、中が照らしにくいからです。(写真では、まだ、電気の線がぶら下がってるのが見えると思います。)

入れたいものが全部入ったので、一番上には、頂き物の洗濯洗剤や柔軟剤、殺虫剤のスプレー缶なんかも入りました。

我が家は、この場所のすぐそばに洗面脱衣室があり、洗濯機もそこにあるので買い置きの洗剤置き場としてもいい位置です。

こうして見ると、小さなスペースにたくさん入りますね。

小物は、かごを買ってきて入れたら、取り出しやすいと思います。

住まいの雑多なものは、このような小さなスペースでも入れたいものを考えて、効率よく設計すれば、たくさん物が入ることがわかりました。

2010年9月11日 (土)

事務所リフォーム  外壁工事

さて、内部がほぼ終わり、今度は外部の工事です。

この建物は築70年の古家で、今までは、この位置に工務店の事務所がありました。

それを、私が設計事務所として使用していたのですが、御世辞にも素敵とは言い難い外観・・・・。

何とかしなくては・・・。

かといって、本体の家とかけ離れたものを作るわけにはいきません。

景観とのマッチも考えなくては。

現在も腰壁に焼杉板を張っていたのですが、塗装品のために、雨のたたきが当たるところは剥げてきていました。

Img_5758a

建材屋さんに聞くと、今注文しても入荷は2日後ということ。

そんなに待てません。(大工さんに続けてきてもらいたいし、明日で終了させたい。)

うちの工務店の倉庫にある在庫の焼杉板を見て、後何枚必要か数えて、近くの大型ホームセンターへ行ってみることにしました。

塗装の焼杉板は少し建材屋で買うより高いし、色もイマイチ。(節のところがちょっと白っぽい)

隣に本当に焼いてある杉板があり、とてもきれいなこげ茶色。しかも、塗装品より3千円程度安い。

一度、知り合いの工務店に本当に焼いて炭のようになっている焼杉板をあげる、と言われて見にいきましたが、これは本当に表面が炭化していて、ちょっと手が当たっても真っ黒になるので、父からクレームがつきそうで却下。

このホームセンターの杉板は「ブラシ」と書いてあり、ちょっと焼いて、ブラシをかけているようで、「うづくり」風。

これなら それほど手が黒くなりません。

意を決し、ホームセンターの軽トラを借りて、買って帰りました。

Img_6258

なかなか渋い板でしょう。

でも、板の端が焼きが甘いところがあって、バーナーを買ってきて 少し焼いてもらいました。

Img_6261

車庫側も見違えるようによくなりましたが、水道が邪魔。

というか、流しをつけないと、ダメですね。

水ハネが上がって・・・。

Img_6294

後は、事務所の顔である、看板をどうするか?です。

まず、杉板を張ってもらい、少し物が置けるように、桧板で小さな台を作りました。

ここに、設計事務所登録の表示板やポストもつけます。

Img_6271a

今、構想を練っています。

2010年9月10日 (金)

事務所リフォーム 造り付け本棚

造り付け本棚 完成しました。

Img_6291

右側のカウンターが、机で、下に箱のようなものがありますが、

あれは、実は打ち合わせテーブルの脚を、ここに突っ込んでいます。

だから、これは、取れて そこへ椅子を入れるのです。

机の前のベニヤは、コルクを貼ります。

コンパネを張っていたら、堅くてほとんど押しピンが立たないことがわかり、上に2.5mmのラワンベニヤを張りました。(内装屋さんのアドバイスによる)

その上に3mmのコルクシートを貼るのです。

ラワンベニヤは、工務店の倉庫にあった残材利用なので 少し汚れています。

でも、どうせ、コルクを貼ったら見えなくなるからいいんです。

さて、本ダナは、とってもきれいな無垢の桧板製で、見ているとうっとりします。

美しい・・・・・

Img_6280

バックはシナベニヤですが、桧とよく合っています。

桧板の厚みはだいたい30mm。

側板は40mmあります。

仕切りは21mmです。

仕切りを作っておかないと、本やファイルがどんどん倒れてとても使いにくいのです。

だいたい、高さはA4に合せて 余裕をもたせて 320mmにしています。

Img_6286

これは、カタログ棚

Img_6288

机の右半分は地袋で扉がつきます。

中に、A3の図面ファイルが立てていれられるようにして、その上はA2の用紙置き場にしました。

内部の棚は見えないし、図面は軽いので、シナベニヤ等を使っています。

本棚は、元々集成材で作る予定でしたが、それより安く桧板が手に入ったので、全部無垢で作成することにしました。

でも、材料は安かったのですが、作るのは大変。

全部、大工さんが作りましたが、まず 製材所でプレーナー(大型のカンナ)をかけてもらいました。

でも、プレーナーだけでは ざらっとしてるので、ひとりの大工さんは1日中ペーパーカンナをかけていました。

「仕事の本ダナなんだから、いいのに・・・・。」そう声をかけたときには

「もう、後4枚だから、やってしまう。」と、言われました。

う~ん・・・・職人魂?で、いい仕事をしたいのでしょう。

無垢の木は大変です。

桧の原木を2本切ってスライスして、乾燥機にも入れてもらったのですが、やはり そったりひねったり・・・・。

それを大工さんが なだめすかして、木のご機嫌をうかがいながら(?)暴れる木を押さえつけ、やっとの思いで、作ってくれました。

本ダナはまだマシです。

机なんかは、押さえつけるものがないから、向こうへ行くに従ってむくっていってるような感じ。

   ※「むくる」=「そる」の反対で、ふくらむように曲がること。

     むくり屋根⇔そり屋根  というのもありますね。

厚みも45mmを希望していたのに、そったりしたので、挽き直したら35mmになってしまったそうです・・・。

Img_6210

板同士がくっつくところは、小穴をつくり、ほぞ差ししています。

暴れているので、なかなか入らなかったり・・・。

集成材使っていたら、こんなことは なかったんですけれど。

大工さんには、苦労をかけました。

つまり、材料は安くても、手間賃が高くなりました。

お客さんには、「無垢がいい」との、よほどのこだわりがないと、勧めないかな。

よく、自然乾燥ができているものなら、大丈夫でしょうけど。

でも、「腐っても鯛」じゃなくて 「腐っても桧」です。

木目も美しく、赤身が薄いピンクで、水にも強く、シロアリもきにくい、高級建築素材の桧。

無垢の「美作桧」で見惚れるほど美しい棚ができたので、満足です。

年月とともに、色が変わり、素敵な経年変化も楽しめることでしょう。

2010年9月 6日 (月)

事務所リフォーム ミニキッチン

やっと、壁が張られました。

あの、断熱材の上にプラスターボード、造り付け本棚のところにはコンパネ下地でシナベニヤ張りです。

Img_6130

そして、入口そばには、桧の腰壁

Img_6138

うちの工務店の倉庫にあった、在庫の桧板を張りました。

壁は漆喰の予定ですが、漆喰だと押しピンも立たなくなるので、上部の方にピクチャーレールを取り付けました。

これは、絵やカレンダーを掛けるためです。

また、右側の影になるところは、コルクを張って掲示板にします。

そして、このキッチンの袖壁。

桧板で面皮つきのもので、厚みは60mmです。

幅はつないでいます。

Img_6140

立ててみたら、すごい存在感です。

初めはタレ壁も、桧板の予定でしたが、同じ厚みがあり、

こんなのが頭の上にあったらイヤなので、(落ちて来ないとは思うけど)一気にやめて、アーチの壁に変更しました。

今日、下にミニキッチンがつきました。

桧板に、ステンレスのオーバーシンクを入れてもらいました。

Img_6192

ここは、お茶コーナーなので、コンロはありません。

湯沸かしポットやコーヒーメーカーで充分なので。

今度は、事務所の中でお茶やコーヒーをお客様に出せるようになります。

なんか、ワクワクしてきました。

2023年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ