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恵 建築デザイン事務所

古民家再生~4世代で住み継ぐ家

2014年8月18日 (月)

一期一会 ~ リフォーム完成8カ月後の訪問

私の亡くなった母は、茶道裏千家の先生(正教授)だったんですが、最近、人との出会いについて考えます。

一期一会とは、茶道から来た言葉で、『あなたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡っては来ないたった一度きりのものです。だから、この一瞬を大切に思い、今出来る最高のおもてなしをしましょう』と言う意味だそうです。

人との出会いはいろいろな場合がありますが、私がこの仕事をさせていただいていて、お客様から、「あなたと出会えて良かった」と、言われることがあります。

できあがった仕事に対して、とても喜んでいただいたときや、これから始まる時など。

来月、始まるリフォームのお客さまにも言われました。

それは、とても嬉しい言葉です。

私の仕事はほとんどが口コミで、誰かのご紹介が多いのですが、最近はホームページや雑誌を見てというお客さまもいらっしゃいます。

そして、仕事が終わって10年以上経っても いろいろと 相談の電話をくださる方たち。

ず~っと 住まいを通じておつきあいをしています。

*

先日、去年の暮に完成した古民家再生のお宅に訪問したのですが、このお宅も10年ほど前に離れのリフォームの設計をしたときのご縁で声をかけていただきました。

ふたりの坊やも8カ月経つと大きくなり、4歳(?)のお兄ちゃんは丸い杉の磨き丸太にスルスルとあっという間に登ってしまったのにはびっくり。

年末にはつかまり立ちをしていた弟君(1歳8カ月?)もすいすい歩きます。

子どもの成長はすごいなあ。

久しぶりにお伺いしたら、すっかり、住みこなしていらっしゃいました。

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これは、大工さんに作っていただいた食器棚ですが、棚の板厚が3センチもあるので頑丈でとても重宝されているそうです。

扉が引き違いで、開けるとぱっと見えるところもいい。

*

それと、断熱材にこだわったおかげで、部屋の中がとても涼しいそうです。

吹き抜けのダイニングキッチンには、エアコン無しですが、梅雨のころならシーリングファンで十分涼しいし、暑くなっても 2階のロフトのエアコンつけて、シーリングファンを回せば、1階のダイニングキッチンまで涼しい。

小さな坊やがいるので危ないから、ロフトからキッチンを見下ろす障子は10センチぐらい開けたところで固定しています。

全開すれば、もっと早く涼しくなるかも。坊やたちがもう少し大きくなったら、そのようにできるでしょう。

エアコン屋さんも、「この部屋には、エアコンいらないでしょう」と 言われたとか。

それと、後ろの山から涼しい風が来ると聞いていたので、風が吹き抜けるように間仕切りを考え、開口部をつけました。

真夏以外は、涼しそうです。(真夏はサッシを閉めて、ゆるく冷房をしたほうが快適です。)

そして、冬も 蓄熱暖房機1台で暖かいそうです。

冬は2階の廊下の吹き抜けに面する窓をあけておけば、廊下に干してある洗濯物が1日で乾くそうです。

そう言って喜んでいただけると 嬉しいです。

通常、土壁の家は外壁に断熱が入れられないとあきらめる方が多いですが、私は外張り断熱と内張り断熱を使いわけました。(フェノールフォーム35mm使用)

部分的には充填断熱も。

2階の屋根は茅葺屋根で、素晴らしい断熱材(茅)が厚み70センチぐらいあるのですから、これを活用しない手はありません。

後は隙間をふさげばよいのです。(ただし、サッシを断熱性の高いものにするのもお忘れなく。)

だから、茅葺屋根は、触ろうと思いませんでした。

そして、瓦葺き屋根部分(下屋根)の天井裏に、しっかりウール(羊毛)の断熱を200mm入れたのです。

羊毛は少し高いですが、調湿効果もあり、住んでいて気持ちが良いです。

*

91歳になるひいおばあちゃんもとってもお元気で、お話しできて良かったです。

2時間ぐらい皆さんとおしゃべりして、楽しい時間を過ごさせていただきました。

帰りには、また、お母様から美味しいコーヒー豆をいただきました。

若奥様からいただいた素敵なコーヒーカップで、事務所で一息いれさせていただいています。

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来年は、そこから、40分ほど南に現場ができそうなので、また 遊びに寄らせていただこうと思います。

今後、この家が子どもたちの成長にどのようにかかわっていくか、楽しみです。

ご家族の皆様が健康で幸せに暮らせますように。

2013年12月 8日 (日)

古民家再生リフォーム~ついに完成 その2

さて、次は 廊下と階段です。

ここは、元々、天井から降りて来るハシゴがありました。

でも、それでは危険だし、高齢者は登りにくい。

それで、美しい桧の透かし階段を取りつけました。

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手すりの腰には、簾戸の欄間を2枚、はめ込みました。

2階の尾引きのサイズが小さく、上を歩くとたわんでいるようなので、大工さんの提案で、補強柱を入れました。

透かし階段にしたおかげで、南の座敷から入る明かりが廊下の奥の方まで入ってきて、良かったです。

障子もそのまま生かせましたし。

そして、階段を見上げると・・・

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つきあたりには、下の中の間で使っていた障子をここに転用。

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左と正面の壁は、ベンガラ入りのジュラクを塗っていただきました。

正面の板戸は、縁側にあったもの。

開き戸を引戸に転用しています。

右手の障子を開けると、ダイニングキッチンを見降ろすことができます。

この頭上の梁が低いので、何度か頭を打ちましたが、家の方は慣れてくると思います。

そして、ロフトへ入ると・・・

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こんな落ち着いた空間になりました。

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壁は漆喰塗り、床は杉の厚さ30mmのフローリングです。

正面の障子がリビングの吹抜けへ。

左手の障子はキッチンの吹抜けを見降ろすことができます。

キッチンを見降ろすとこんな感じ。

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目の前には、大迫力の梁丸太が、何層にも組み合わさっていて、圧巻です。

素晴らしい!!

*

さて、下に降りて洗面脱衣室。

洗面台は新しかったので、鏡だけ交換しました。

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3帖大なんですが、古民家特有の差し鴨居があり、これが、耐震性に大きく貢献しているので、取ることはできません。

右の柱も大事な柱。(通し柱)

それを利用して、カウンターを取りつけました。

板1枚なんですが、奥行きが700巾が1500ぐらいあるので、洗濯物を畳んだり、アイロンをかけたり、色々な作業ができると、奥様が喜ばれていました。

その下には脱衣籠や、ゴミ箱や、体重計なんかも置くことができます。

*

次は、トイレ。

トイレは、東の端のおばあちゃんの部屋の近くにあるのですが、遠いので、主寝室の近くに、もうひとつ作りました。

ここなら、和室の3間続きに来られたお客様も使うことができます。

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信楽焼の手洗い鉢を据え付けました。

カウンターは、以前の納戸のタナを削って使用しています。

やはり、ここにも、大きな差し鴨居が。

床はコルクタイルと、光触媒で汚れを分解する、ハイドロテクトパネルです。

*

主寝室は、10帖大。

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北面にも、もうひとつ窓を開けて、かなり明るくなりました。

既存の障子が美しい。

やはり、差し鴨居はそのままです。

*

3間続きの和室。

以前のように、お葬式を家でしなくなったとはいえ、法事とか、親戚が集まる時に重宝します。

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古い仏壇の龍の彫欄間を利用し、後は大工さんで造り付けにして、美しい建具が入りました。

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縁側も改装。

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樹脂とアルミの複合の断熱サッシを入れています。

床は桧で、和室との段差を無くしました。

床や、壁、天井等、入るところにはすべて断熱材を入れました。

次世代基準(平成11年基準)の断熱です。

この縁側が、とても好き。

いいなあ・・・

やはり、日本の家には縁側が必要です!

*

東の廊下には、壁厚を利用した、絵本とDVDを置けるタナを作りました。

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まるで、図書館みたい!

DVDと単行本等が置けるし、小物も飾れます。

小さなお子さんがいらっしゃるので、毎日、本の読み聞かせをされていると思い、提案しました。

図面を書き、サイズも細かく相談して作りました。

*********************

明治の初期に建てられてから、ご家族を見守ってきた家。

柱や梁などの木材は、なるべく自分の山や近くの山から切り出して使っていると思われます。

ご先祖様のいろいろな思いが、この家には詰まっているように思います。

牛小屋だったところ。

通り抜ける土間だったキッチン。

かまどと薪焚きのお風呂。

それらは、高度成長期のころに新建材で リフォームされていました。

ステンレスの流しや、広いけど寒い鉄平石の土間でホーロー浴槽のお風呂。

それは、そのころでは、一番良かったし、普通だったと思いますが、現代は、「きれい」だけではダメ。

断熱性能をあげて、暖かく、使い勝手も良く、なるべくお掃除もラクなものにしたい。

西の床の間の裏の廊下や、そこにあった使ってないトイレは撤去。

また、あちこちシロアリが来て柱の根元がスカスカになっていたり、虫食いだったりするところも、交換や補修をしました。

新建材等は、作ったときが最高で、だんだん古びて行きます。

でも、本物の素材(自然素材)は、経年変化で、味が出てきて、新品にはない美しさを放ってきます。

本物の素材にこだわり、なおかつ古い物をできるだけ残して随所に使った古民家再生となりました。

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今回、若いご夫婦と幼い子供たちとひいおばあちゃんが住むために古民家再生リフォームしました。

このような民家は、大げさに言えば日本の財産ですし、今後、同じものを建てようとすると、莫大な費用もかかります。

若いご夫婦が、安易に、今風の家に建て替えることを選ばず、先祖代々受け継いできた住まいをリフォームする決断をされたことは、素晴らしいことだと思います。

今は、まだ小さな子どもたちが成長し、大人になっても、この家を大事に守って行ってくれそうな気がします。

私も、良い仕事をさせていただいて 感謝しています。

ご家族のご健康と子どもたちの健やかな成長、ますますのご繁栄を心からお祈り申し上げます。

古民家再生リフォーム~ついに完成 その1

6カ月間に渡って行った、古民家再生リフォーム。

ついに完成しました

築130年の歴史ある古民家の良さを生かしながら、現代の生活に合った住まいに大変身。

素敵に生まれ変わった古民家をご覧ください。

*

まず、玄関です。

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なんて、シックで素敵なんでしょう!

左手の小エンの座は、既存の小エンの座がケヤキだったので、削って使いました。

下駄箱の上のスクリーンは、縁側の欄間でした。

正面は簾戸で、ちょっと、キッチンが透けて見えますが、このチラ見えが良い!!

補修して、高さが低いので足して、柿渋で古色を施主(お父さん)に塗ってもらいました。

さらに、透明のアクリルを張って、冷暖房の逃げるのを防止。

キッチン側から見ると、すごく高級な戸になりました。

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下駄箱の引き違い戸は、昔の収納の戸(布団箪笥?)

天井は既存のままの尾引き天井です。

床は桧板。玄関は御影石です。

*

次はリビング。

部屋は10帖大ですが、半分は吹抜けがあります。

ここは、以前は、2階から使える物置でした。

でも、吹抜けにして、2階のロフトからも見降ろせるようにしました。

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吹抜けには、曲がった梁があり、そこにシーリングファンを付けました。

低いほうの天井は杉板張りで、勾配天井です。

リフォーム前は、この低いところが主寝室で、吹抜けのあるところは、4帖ほどの和室でした。

でも、家じゅうで一番日当たりが良いので、寝室にはもったいない。

ウッドデッキもつけて、幼い子供たちも遊べるようにしました。

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正面の大きな戸はダイニングキッチンへ。

左手の戸は玄関へ。

その上の障子はロフトです。

*

そして、このリフォームの最大の見どころは、このダイニングキッチン。

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頭上には、立派な梁が現れています。

なんて、見事な梁!

この正面の格子戸は、既存の建具に下框を足して、少し背が高い建具に作り変えました。

この建具は、右の壁に引き込まれ、この外の土間キッチンとワンルームで使うことができます。

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土間キッチンには 食品庫もあり、流しは以前ご使用だったものを活用。

ここでは、もち米をたくさん蒸して、おもちつきをやったり、漬物をつけたり、泥のついた野菜を洗ったり、いろいろな作業を遠慮なく行うことができます。

土間用サッシも大きいので、夏場は網戸にして、ダイニング~リビングを通って、風が吹きぬけます。

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キッチンは、オープンだけど、少しだけ壁を立ち上げて、ダイニング側からは丸見えにならないようにしています。

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ダイニングから、玄関との間の簾戸を見ています。

上部の障子はロフト。

右の障子は2階の廊下です。

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簾戸は透明アクリルを張って、高級建具に生まれ変わりました。

キッチンの背中側~廊下との間に上げ下げ窓があります。

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ダイニングキッチンと玄関は同じレベルなんですが、そこから西は80センチぐらい床が上がっていて、スキップフロア状態です。

キッチンでお茶や料理をお盆に載せて、この3段の階段を上がって和室の3間続きに持って行くのは大変だと思い、そこに、お盆を差し出せる小窓をつけることを提案しました。

右上には、以前スペインのアンティークショップで買ってきたかわいいタイルをプレゼント。

上げ下げ窓と共に、「かわいい!」と 奥様がとても喜んで下さいました。

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これは、その小窓を廊下側から見たところ。

小さなカウンターをつけています。

中央にステンドグラスの黄色のガラスを入れました。

周りは、昔の模様のガラスを2種類。

なかなか素敵です。

右手に見える、既存のガラス戸のデザインともマッチしてるでしょう。

左手の引き違い戸は、洗面脱衣室の入口です。

                                ・・・その2へつづく

2013年11月30日 (土)

古民家再生リフォーム~仕上げ工事

   左官工事が始まりました。

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外壁の漆喰塗、施工中です。

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ダイニングの壁も漆喰塗。

大勢(左官4人)でやるので、早い。

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これは、親方の腕。

右に見えているのは、古いケヤキの大黒柱です。

1階部分は、平坦に塗ってもらい、上部吹抜け部分はコテむらをつけてラフに塗ってもらいました。

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塗りたてなので、光っていますね。

塗りたての漆喰は、「ふのり」が入っているので、磯の香りがします。

*

玄関・ポーチは400㎜角の御影石貼りです。

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とても、きれいです。

*

外部の漆喰塗が終わったので、木製の格子をつけてもらいました。

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*

やっと、キッチン設置にこぎつけました。

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システムキッチンはクリナップ製。

カウンターは、大工造作です。

*

縁側の紅梁の下に取り付けてあった、ランマ。

素敵な格子なので、色を古色に塗って、玄関下駄箱上にスクリーンとして、取りつけてもらいました。

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これが、とってもいい感じ。

*

さて。

今日は、建具屋さん、電気屋さん、水道屋さんも来てくれて、仕上げに大奮闘。

でも、古民家らしい部分は、補修程度にとどめていますが、これが、本当に美しい。

*

書院の障子。

ランマも変わっています。

富士山に帆掛け舟?

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奥の間(8帖)~中の間(6帖)との間の彫ランマ。

竹林の中の獅子?

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なんか、ユーモラスですね。

実は、下の獅子。

取れて、蔵の中に眠っていたのを、補修して取付ました。

周りは、タケノコがニョキニョキ生えています。

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*

古い、仏壇の欄間は、龍の掘り物でしたので、新しい造り付け仏壇の欄間に再利用しました。

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なかなか、素敵です。

*

2階のロフトは、おこもりしたくなるようないい雰囲気。

ここで、こたつをしてごろごろしたいな~

天井が低いので、落ち着く~

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これを見た、施主の坊や(もうすぐ5歳)

「裸電球~まぶしくて~♪」と、歌う・・・

もしや、かぐや姫の神田川?

なぜ、そんな古い歌を知ってるの?

そばで、若いお母さん「じいじのレコードで聞いてるから・・・」

なるほど~

思わず、笑ってしまいました。

*

今日、建具と照明器具が半分以上つきましたが、時間切れ。

あと、もうひと頑張りです。

完成が、楽しみです。

2013年11月13日 (水)

古民家再生リフォーム~大工工事ほぼ終了

大工工事も大詰め

和室の3間続きの部屋があります。

ここは、基礎をべたコンで打ち、大引が、真ん中に1本しかなかったので間中おきに変え、床下には断熱材を入れました。

縁側も床を張替え、断熱材を施工し、バリアフリーに。

サッシも断熱サッシ(樹脂+アルミの複合サッシ)に交換。

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壁は塗り替え、畳も新しくします。

障子は、紙だけワ―ロンに貼り替えます。

既存のままなのは、天井だけです。

でも、古民家の一番いいところは、この縁側と和室の続き間なので、ここは、あまり変えたくありません。

*

玄関の造り付け下駄箱

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私が図面を描いて、施主さんにOKをいただいて、大工さんが製作しています。

主なところは桧板。

天板のみケヤキ。

棚板は集成材です。

でも、内部にするにはもったいないぐらいの美しい桧板でできています。

建具は、右の高い方は建具屋さんで作成中。

低い方は、既存の板戸を直して使います。

反対側には小エンもつけました。

元々あったのですが、その床板はケヤキだったので、削って再利用しました。

*

リビングのテレビ台

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宙に浮いています。

*

他にも、造り付けの食器棚や家電収納。

壁厚を利用したDVDタナ等、いろいろ作っていただきました。

*

2階のロフト~リビング吹抜けの間は危ないので、ロフト側に手すりをつけました。

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おしゃれな雰囲気になりました。

*

外部の犬走りやポーチ周りのコンクリート打ちをしています。

どこかに、子どもたちの手形を記念につけたかったので、自転車置場兼物干し~通用口の隅につけることにしました。

廻りにビー玉を埋め込んで・・・・

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まずは、おにいちゃん。

それから、10ヵ月の弟くん。お母さんにムリヤリだったのでちょっと泣きましたけど、かわいかった

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お母さんが、日付と子どもたちの名前を入れました。

いい、記念になりました。

*

大工工事がほぼ終了し、今度は内部の左官工事に入っています。

建具屋さんも古い建具を補修するために、たくさん持って帰られました。

完成まで、後、1ヶ月ほどでしょうか。

照明器具もほぼ決定。

頑張ります。

2013年10月24日 (木)

古民家再生リフォーム~木工事③

忙しくて、ブログの更新がなかなかできません・・・・

さて、前回の更新から早1ヶ月。

現場はどんどん進んでいます。

あれからの工程は・・・。

*

この現場は、施主さんも大忙し。

まず、栗のフローリングに自然塗料のリボス社「アルドボス」を塗っていただきました。

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メインはお父さんですが、ご家族総出で頑張ったそうです。

足場をかけたので、今まで手が届かなかった、梁の掃除(水ぶき)をして、次に、柿渋+ベンガラ+墨汁で古色を作って、塗っていただきました。

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これは、試し塗り。

ちょっと、赤いので、もう少し墨汁を入れて・・・。

*

桧の美しい階段がかかりました。

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バックの障子は古いまま。

紙だけ、破れないワロンに張り替えます。

今まで、2階に上がるにはハシゴしかなかったので、今度は、だれでも登れます。

お父さんのアイデアで、簾戸の上の古いランマを階段の手すりに活用することにしました。

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大きさもちょうど良く、いい感じです

*

主寝室に和室にあった荷物を移動して、和室のリフォームをするので、仕上げてもらいました。

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床:杉の厚板フローリング

壁:漆喰塗

天井:エコクロス  

障子はそのまま。蔵のなまこ壁が美しい。

大きな差し鴨居もそのまま見せたので、存在感があります。

*

ダイニングキッチンの吹抜けの天井です。

急きょ、曲がった梁を見せることにしました。

壁の下地には、ウールブレス(羊毛断熱材)が、入っています。

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ロフトの天井は、和紙で編んだクロスを使用しました。

桧で竿(飾り格子)を入れました。

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*

屋根屋さんを呼んで、ガラス瓦を入れてトップライトにする位置を決めました。

暗かった屋根裏部屋(ロフト)も、リビングの吹抜け天井にトップライトをつけて、間接的に光を入れます。

真上は、わら屋根ですから、天窓が取りつけられません。

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ダイニングキッチンのテーブルの上にも、トップライトを取ります。

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ここは、直接空なので、とても明るい。

東向きの屋根です。

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お父さんが苦労して塗ってくださった、梁。

本当に古民家らしくてきれいです。

今、プラスターボード張りのところは、漆喰塗りになります。

上の方の窓には障子が入ります。

足場を取って、対面キッチンのカウンターや、造り付けの食器棚を作成しています。

*

さて、荷物を移動して、3間続きの和室と縁側のリフォーム工事に入りました。

まず、床を撤去。

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中の間には、古い、掘りごたつがありました。

壷が埋まっていました。

整地して、鉄筋を組みます。

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コンクリートを打ちこみ、床を組んで行きます。

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大引等には、シロアリ防除のためのエコパウダーを塗布しています。

*

木工事も後10日程度で終了でしょうか?

現場は急ピッチで進んでいます。

                    ・・・つづく

2013年9月23日 (月)

古民家再生リフォーム 木工事②

築130年の古民家再生リフォームを行っています。

古民家の良さ~古き良きデティールが、数多くあります。

それらをできるだけ、生かしたい。

なおかつ、断熱性能をあげて、冬の寒さをなんとかしてあげたい。

・・・そう思って いろいろ考えながらやっています。

*

西面と北面の半分は、土壁なので、フェノバボードで外張り断熱にしました。

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ここに、本物の焼き杉板を張ります。

通気胴縁を取りつけて、透湿防水シートを貼って・・・・

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これは、焼杉板をタルキの形に切って、面戸板を兼ねて、張ってもらっているところです。

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張ってしまうとこんな感じ。

美しいなあ。

サッシのガラスに、向かいの蔵の なまこ壁が映っていますね。

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リビングの天井の断熱材は羊毛160mm、外壁は100mmです。

*

ただ今の進捗状況ですが、木工事も中盤にさしかかっています。

奥の主寝室ですが、天井を取った既存は、このような感じです。

この時点で、窓を着けるため、右側の壁を一部撤去しています。

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この障子と、その向こうに見える、蔵のなまこ壁がいいんです!

なんか、懐かしくて、日本の民家って、なんて美しいんでしょう!

この障子は内障子として残すことにし、外に断熱サッシをつけました。

大昔は寝室でしたが、ここ30年ぐらいは物置で、なんか暗くて怖い部屋というイメージ。

でも、天井を貼り替え、畳だった床を杉のフローリングにし、窓ももうひとつ設けて・・・。

天井の梁は隠しますが、壁は、差し鴨居や柱を見せて、だいたい真壁の漆喰塗の予定。

昨日、プラスターボードを張っているけれど、すっかり明るいイメージになりました。

(残念ながら、昨日の写真を写してなかった・・・・。)

*

奥様のご希望で、2階の小屋裏に4.5畳大の収納ができました。

小屋裏が、わら屋根のため、とても高かったので、それを利用することにしました。

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入口は低いのですが、いったん入ってしまえば、天井は高いので、充分、物が入ります。

床は30㎜厚の杉のフローリング。

逆さに張って、下の廊下はそれを天井として見せることにしました。

この写真は、床を1部、外せるようにしているところです。

*

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ロフトから、吹き抜けを見降ろす障子の枠がつきました。

左の窓がダイニングキッチン、右の窓がリビングを見降ろす窓です。

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吹き抜けの天井や梁の掃除、塗装のために内部足場を組みました。

いよいよ、工事は佳境に入ってきました

                ・・・つづく

2013年8月10日 (土)

古民家再生リフォーム~木工事①

基礎の養生期間を10日ほど取って、木工事が始まりました。

*

この家は、床の高さが高いところと低いところがあります。

西半分はとても床が高く、東半分はとても低い。

段差が800ぐらいあります。

低いところは、ほとんど床束が入りません。

基礎パッキンのプラスチックが、施主さんのお母さまが、好きじゃないので、撤去した既存の土台「ムロマツ」をスライスして、使うことにしました。

古い土台は「ムロマツ」を使ってありましたが、苔むしていても、シロアリもきてないし、築130年も経っているのに、何ともなっていませんでした。

*

まず、べた基礎のコンクリートにホールインアンカーで、ずん切りボルトをいれました。

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土台と大引には、シロアリ防除のための白い「エコパウダー」を、施主に塗っていただきました。

リビングの予定の場所の屋根がとても低く、このままでは部屋の端では1800mmしか天井が取れないので、瓦屋根を撤去して、金属屋根でゆるい勾配でかけ替えることにしました。

これが、既存の状態でした。

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このとなりに、自転車置場も作りたいというご要望だったので

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ガルバニウム鋼板タテハゼ葺きの屋根とポリカボネードの屋根を続けました。

その奥に通用口があるので、雨よけになってちょうど良いのです。

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タルキも、大きめにして、モヤを無くすことにしました。

軽い屋根なので、モヤが無くても大丈夫なので、スッキリです。

*

シロアリにやられた柱を交換するために、支えてあったポストの場所が、土間コンクリが打てなかったので、部分的に打ちました。

施主の坊やが、コテ押えを手伝ってくれました。

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根太が敷かれました。

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この部屋は、杉の厚み30mmのフローリングを張るために、根太の感覚が通常より広く取ってあります。

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40mmの断熱材を入れています。

向こうの端は、ピアノを置くために、根太が細かく入っています。

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真壁のすき間にも、断熱材を詰めてもらいました。

これは、施主さんにお願いしました。

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アルミサッシが付くと、家らしくなってきました。

リビングのサッシはLow-Eガラスなので、昼間は中が見えにくいですね。

*

着々と進んでいます。

2013年8月 9日 (金)

古民家再生リフォーム~基礎工事

地盤調査の結果は良好でしたので、基礎に特別な補強は必要なく、助かりました。

でも、この建て物は、玉石基礎+延べ石基礎です。

現代の家のように、べた基礎にして、立ち上りも作ればベストですが、実際、そうしようと思うと、「揚げ家」をしないといけません。

家もかなり大きいので、予算的に無理があります。(揚げ家だけで たぶん、300万円以上はかかりそう)

それに、基礎の立ち上がりを作ると、長い柱の下の方は切ることになります。

今は、土台は延べ石の上にあり、足固めもあるので、それを全部撤去することになります。

それで、現在の延べ石基礎にホールインアンカーで、鉄筋を差し筋し、全体にはべた基礎にすることにしました。

*

床下は、土が、かなりデコボコなので、整地の意味もあって、まず、すき取りをしました。

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次に、砕石を敷きました。

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その上にポリエチレンシートを敷いて、湿気防止。

そして、土間配筋。

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鉄筋コンクリートを打ちました。

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アンカーボルトが入らないので、羽子板ボルトで代用しています。

ユニットバスのところだけ、立ち上りの基礎をしました。

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いよいよ、木工事に入ります。

2013年6月26日 (水)

古民家再生リフォーム~撤去工事

築130年経った古民家再生リフォームが始まりました。

このお宅は、約10年前に、離れのリフォームの設計をさせていただいたのがご縁で、今回、息子さんが古民家再生をされることになり、ご相談を受けました。

この家に住まれるご家族は、30代のご夫婦と4歳と0歳の元気な男の子たち。

そして、90歳とは思えないぐらい元気で素敵なひいおばあちゃん。

ご両親は、隣の離れにお住まいです。

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茅葺屋根の家なのですが、天井から降りてくるハシゴを使って上がった2階は、物置として使われていました。

立派な梁がたくさん。

大きな長持ちが4つ。古いタンス・・・・。

代々のお嫁入り道具でしょう。

裏の縁側の鴨居の上には、番傘が・・・

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ひいおばあちゃん曰く「私が嫁に来た時からあるよ・・・」

すご~い!!

*

ダイニングキッチンや水回りは30年ほど前にリフォームされていましたが、天井を張り、小屋裏は見えませんでした。

でも、ここに、素晴らしい小屋組みが隠されているに違いない!

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この、玄関の上の胴差し。

H=600以上、ありました。大きい!

大工さんに、和室の柱の傾き具合を調べてもらいましたが、130年も経っているのに、3ミリ程度しか、傾いていませんでした。

それは、たぶん 立派な差し鴨居のおかげでしょう。

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この、ガラス障子の上の鴨居が差し鴨居。

各部屋にはすべて、H=360以上はある差し鴨居で、囲まれ、柱も、大黒柱2本、通し柱も150ミリ角~130ミリ角。

このおかげで、阪神大震災のとき、震度4だったそうですが、ほとんど狂いがないのでしょう。

すごく、しっかりしています。

*

さて、撤去工事が始まりました。

撤去する部分は、ほとんど30年前に新建材(合板やクロス等)でリフォームした部分。

ダイニングキッチンも天井を取ると、予想通り、素晴らしい梁が現れました。

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これを、見せたい!

2階の物置だった場所も、ロフトとして、部屋に使いたいというご希望で、そのために、トップライト(天窓)をつけて明るくしたいのです。

でも、真上は、茅葺屋根なので、トップライトを付けることが難しく、周辺部の瓦葺き部分につけ、障子を建て、間接的に採光しようと考えています。

*

撤去工事が進むにつれ、予想外のことも起こり、プランの一部変更もせざるを得ませんでした。

古い建て物は、シロアリの被害や腐れ、キクイムシ等様々な痛みがあります。

それらを、交換したり、補修したり、補強したりしながら、さらに100年以上もつ家を作って行きます。

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昨日は、地盤調査も行いました。

特に地盤に問題はなく、良好な地盤でほっとしました。

***

現代の生活に合ってない部分を改修し、断熱材をしっかり入れ、寒くない住まいへ。

なるべく、自然素材を使い、合板やクロス仕上げを最小限にとどめ、古い建具もできるだけ使って行く。

古民家は、新築にはない「趣」や「味」そして、先祖代々の「思い出」があります。

それを生かし、子どもたちが、大人になって、お父さんになって、おじいちゃんになっても住み継ぐことのできる、家族を見守ってくれる住まい。

そんな住まいに再生するよう、がんばります。

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