一期一会 ~ リフォーム完成8カ月後の訪問
私の亡くなった母は、茶道裏千家の先生(正教授)だったんですが、最近、人との出会いについて考えます。
一期一会とは、茶道から来た言葉で、『あなたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡っては来ないたった一度きりのものです。だから、この一瞬を大切に思い、今出来る最高のおもてなしをしましょう』と言う意味だそうです。
人との出会いはいろいろな場合がありますが、私がこの仕事をさせていただいていて、お客様から、「あなたと出会えて良かった」と、言われることがあります。
できあがった仕事に対して、とても喜んでいただいたときや、これから始まる時など。
来月、始まるリフォームのお客さまにも言われました。
それは、とても嬉しい言葉です。
私の仕事はほとんどが口コミで、誰かのご紹介が多いのですが、最近はホームページや雑誌を見てというお客さまもいらっしゃいます。
そして、仕事が終わって10年以上経っても いろいろと 相談の電話をくださる方たち。
ず~っと 住まいを通じておつきあいをしています。
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先日、去年の暮に完成した古民家再生のお宅に訪問したのですが、このお宅も10年ほど前に離れのリフォームの設計をしたときのご縁で声をかけていただきました。
ふたりの坊やも8カ月経つと大きくなり、4歳(?)のお兄ちゃんは丸い杉の磨き丸太にスルスルとあっという間に登ってしまったのにはびっくり。
年末にはつかまり立ちをしていた弟君(1歳8カ月?)もすいすい歩きます。
子どもの成長はすごいなあ。
久しぶりにお伺いしたら、すっかり、住みこなしていらっしゃいました。
これは、大工さんに作っていただいた食器棚ですが、棚の板厚が3センチもあるので頑丈でとても重宝されているそうです。
扉が引き違いで、開けるとぱっと見えるところもいい。
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それと、断熱材にこだわったおかげで、部屋の中がとても涼しいそうです。
吹き抜けのダイニングキッチンには、エアコン無しですが、梅雨のころならシーリングファンで十分涼しいし、暑くなっても 2階のロフトのエアコンつけて、シーリングファンを回せば、1階のダイニングキッチンまで涼しい。
小さな坊やがいるので危ないから、ロフトからキッチンを見下ろす障子は10センチぐらい開けたところで固定しています。
全開すれば、もっと早く涼しくなるかも。坊やたちがもう少し大きくなったら、そのようにできるでしょう。
エアコン屋さんも、「この部屋には、エアコンいらないでしょう」と 言われたとか。
それと、後ろの山から涼しい風が来ると聞いていたので、風が吹き抜けるように間仕切りを考え、開口部をつけました。
真夏以外は、涼しそうです。(真夏はサッシを閉めて、ゆるく冷房をしたほうが快適です。)
そして、冬も 蓄熱暖房機1台で暖かいそうです。
冬は2階の廊下の吹き抜けに面する窓をあけておけば、廊下に干してある洗濯物が1日で乾くそうです。
そう言って喜んでいただけると 嬉しいです。
通常、土壁の家は外壁に断熱が入れられないとあきらめる方が多いですが、私は外張り断熱と内張り断熱を使いわけました。(フェノールフォーム35mm使用)
部分的には充填断熱も。
2階の屋根は茅葺屋根で、素晴らしい断熱材(茅)が厚み70センチぐらいあるのですから、これを活用しない手はありません。
後は隙間をふさげばよいのです。(ただし、サッシを断熱性の高いものにするのもお忘れなく。)
だから、茅葺屋根は、触ろうと思いませんでした。
そして、瓦葺き屋根部分(下屋根)の天井裏に、しっかりウール(羊毛)の断熱を200mm入れたのです。
羊毛は少し高いですが、調湿効果もあり、住んでいて気持ちが良いです。
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91歳になるひいおばあちゃんもとってもお元気で、お話しできて良かったです。
2時間ぐらい皆さんとおしゃべりして、楽しい時間を過ごさせていただきました。
帰りには、また、お母様から美味しいコーヒー豆をいただきました。
若奥様からいただいた素敵なコーヒーカップで、事務所で一息いれさせていただいています。
来年は、そこから、40分ほど南に現場ができそうなので、また 遊びに寄らせていただこうと思います。
今後、この家が子どもたちの成長にどのようにかかわっていくか、楽しみです。
ご家族の皆様が健康で幸せに暮らせますように。
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