桧と石の浴室へ リフォーム
構想4年。
紆余曲折ありましたが、ついに、施主さん念願の理想のお風呂が完成しました。
施主さんのご希望はユニットバスではなく、在来工法の本当にくつろげる浴室。
浴槽は人造大理石で、床・腰壁が石貼り、壁・天井が桧板張の浴室。
壁・天井の桧板は、施主さんがお持ちの山の木(桧)を使用。
これは、10年以上前から板にして、倉庫で自然乾燥させていました。
ご自分の山の桧なので、多少は節がありますが、板は幅広(160mm)で、いい感じ。
塗装は、オスモカラーのウッドプロテクターと、フロアークリア(つや消し)を使いました。
窓も2方向に設け、自然換気ができるようにしています。
在来工法の浴室の欠点は寒いこと。
それをできるだけ暖かくするために、
サッシは樹脂とアルミの複合サッシに、Low-Eガラス+アルゴンガス封入。
浴室土間コンクリート下にも断熱材スタイロフォーム3種bを50mm。
脱衣室のフローリングの床下は、断熱材ミラフォーム3種b65mmを使用。
外壁はウールブレス(羊毛)100mm。
8年前にLDKなどをリフォームしたときに、残っていたのを使用しました。
壁の中の湿気を調湿してくれる断熱材です。
少し、余ったので間仕切りにも同じ断熱材を入れました。
間仕切りにも断熱材を入れると、本当に暖かくなります。
天井は、以前、屋根裏に吹付け断熱材を施工していたので そのままです。
もうひとつ、工夫したことは、
床や壁が石なので、メンテナンスのために、簡単に壊すわけにもいかないので
間仕切りの反対側(勝手口)の壁には、点検口を設け
デッキ水洗の将来のメンテナンスに備えています。
床と腰の石は、島根県の石で「福光石」といいます。
あの世界遺産「石見銀山」の近くで採掘されているそうです。
淡青緑色のやさしい風合いを持つ凝灰岩です。
適度な硬さで粘りがあり、加工しやすい素材。
水に濡れても滑りにくく、吸音性、耐寒性、耐熱性、耐水性なども優れています。
私は、初めて使いましたが、触った感じもひんやりしないし、
水もさ~っと引くし、浴室にピッタリな素材なので、おすすめしました。
水に濡れると、ちょっと青みがかってきれいです。
岡山県北の蒜山高原あたりの温泉の大浴場とかに使われているのを見たことがあります。
職人さんが石を貼るときも、見ていましたが、加工しやすいと言われていました。
出入り口は、バリアフリーにするために、3枚引戸と樹脂製グレーチング蓋付のステンレスの側溝があります。
壁の石は400mm角、床の石は200mm角です。
浴槽の人造大理石は、リクシルで、昔INAXの「グランデ」という商品名の浴槽でよく使っていたのと同じ素材です。
半透明の質感が美しく、10年以上使っても変わらずきれい。
汚れが落ちやすく、掃除も簡単、断熱性も高いのでおススメです。
桧の浴槽も素敵だけど、毎日のお掃除を考えたら、コレでしょう。
アクセサリーや水栓類もできるだけ、メタルにしました。
いつまでもキレイなので。
下の写真は、要介護のお母様のために、広くしたトイレです。
以前は、小便器+洋式便器で、間にドアがありました。
出入り口も、有効幅が広く取れる2枚の引き込み吊り戸へ改修。
トイレの外にある、和の雰囲気の手洗いです。
他に、洗面・脱衣室も桧板で改修しました。
理想の浴室を求めた施主さん。
私は、それを実現するための、設計・監理と現場管理を行いました。
いろいろな難しい要望にも応えてくれた、腕の良い職人さんたちには、本当に、感謝です。
苦労のかいあって、施主さんご一家にも大変、喜んでいただきました。
ありがとうございました。
« 剣山から三嶺へ・・・GWの縦走 3日目 | トップページ | 大雪渓と温泉の白馬岳 »
「住まいのリフォーム」カテゴリの記事
- インナーバルコニーを趣味室に!(2020.07.07)
- 桧と石の浴室へ リフォーム(2019.07.31)
- 食洗機の交換とそのメリット(2017.11.10)
- 洋式便器の交換(2017.10.29)
- 2階の洗面所とトイレのリフォーム~ビフォー・アフター(2017.02.17)
コメント