憧れの雲の平~水晶岳~鷲羽岳縦走 その2
登山3日目
昨夜の水晶小屋はさすがに北アルプスの最深部の山小屋。
100名山踏破を水晶岳で達成した女性や、
百名山どころか、200名山、300名山も終わった、と豪語している男性やら猛者ぞろいの山小屋で、楽しく山談義をお聞きしました。
同行者はまだ初心者なので目をぱちくり。
私は小屋名物のカレーをお代わりまでして食べて、苦しかった・・・・
昨夜10時頃までザーザー降りだったので、水晶岳は朝、空身で登ることにしていました。
朝、5時。
小屋の前の景色です。
槍ケ岳~穂高連邦が見えます。
そして、鷲羽岳(?)の右奥に見える、噴煙をあげている山は
おととし噴火した御嶽山ではないかと思います。
まだ、こんなに噴煙を上げているなんて・・・?
水晶小屋を6:05発
がけの上に咲くミネウスユキソウ きれいでした。
小屋から水晶岳まではこんな道。
最後の10分ほどが岩山です。
6:45 山頂着。
しばらく記念写真撮ってから下山。
岩山~雪渓~お花畑
やはり夏山は美しい。
小屋の近くまで降りてきたとき、なんだか小さな鳥がいます。
良く見たら雷鳥のヒナ。
親子でいます。
ヒナは5~6羽はいました。
登山道をちょんちょんと歩いています。
おどかさないように、ゆっくり近づいて 写真を撮りました。
今回、2回も雷鳥に出会えるなんて ラッキーでした。
水晶小屋7:26着
トイレを済ませて 7:50発
今日も午後から天気が崩れるらしいので、早めに行かなくては・・・
ワリモ岳分岐 8:28
ワリモ岳山頂 9:05
振り返ってみると、ワリモ岳はこんなゴツゴツした割れた石の山です。
だんだん、ガスってきました。
鷲羽岳に急ぎます。
ここの登りもきつかった。
歩幅をぐんと小さくして一歩ずつ歩みます。
9:56 鷲羽岳登頂です。
記念写真を撮ったあと、ここで水晶小屋の弁当を食べました。
廻りを見ると、なぜか女性ばかり10名ぐらいいました。
みんなふたりずつぐらいのパーティですが。
鷲羽池が見えます。
どんどんガスが濃くなるので、雨が降り出さないうちに、下山しました。
遠くに三俣山荘が見えます。
その上が三俣蓮華岳?
まだまだ あるなあ。
三俣山荘 11:18着
しばらく休憩した後、三俣蓮華岳へ向けて出発11:42
元気なハクサンフウロに出会いました。
12:50 三俣峠
さて ここで問題が・・・
3日間の登山で疲労が蓄積された同行者が、三俣蓮華岳に登りたくないと言いだす・・・。
三俣蓮華岳~双六岳を経由して双六小屋に下りるルートですが、巻き道があります。
私は、下の道(巻き道)を行くから、登りたかったらひとりで登ってというのです。
山の中でパーティを分割してはいけない。
それは、私が30年も山の会にいて 学んだこと。
それは 絶対無し。
5~6名以上のパーティで、しっかりしたリーダーとサブリーダーがいればそれもありだけど
今回はふたりしかいない。
無理なら、弱い方に合わせるのが鉄則。
その分岐から三俣蓮華岳の山頂まで片道20分。
「じゃあ、ここにザックをデポして空身で上がろうや」というと
「それなら、行く」との答え。
空身になると、簡単に山頂についてしまいました。
やはり10kg以上のザックを3日間担ぐのはコタエルものです。
15分で下山して、延々と続く巻き道を歩きました。
巻き道といっても、車道ではないから、平坦ではありません。
アップダウンも結構あるし、稜線を通るのと20分しか変わらないんよ、と彼女に言いましたが、彼女は 巻き道のほうが「ラクに違いない」と このときは 信じていました。
ところが、思惑と違って、巻き道の長いこと。
でも、稜線に上がっていても天気が悪くどうせ何も見えないから、どっちでもいいや、と私は思っていました。
まわりは、こんな景色でお花畑の中を進みます。
いや~、ホントにきれい。
クルマユリもたくさん。
雨はずっと降ってるけど。
カラマツソウも一面に咲くときれいだな。
そんな道を歩くこと1時間50分
やっと、双六分岐に着きました。
はあ~長かった。
ここから小屋まで16分でした。
雷も遠くで鳴る中、やっと到着しました。
着いてから彼女が言うには、「あんなにかかるなら、稜線のほうが良かった」だって。
*
双六小屋は設備の整ったいい小屋で、私たちはおととしに続いて2回目でした。
食べ物は下界並みだし、強力な乾燥室はあるし、布団2枚敷くといっぱいな部屋だったけど、他の目を気にせずに着替えられるし・・・
私たちにはサイコーでしたね。
こんな個室でも。
ちなみに薬師沢小屋は1枚の布団にひとり、水晶は1枚の布団にふたり寝ました。
*
登山4日目
さて、いよいよ最終日。
早起きして双六岳ピストンしてきてもいいよ、と言われましたが
往復2時間かかるので そんな元気無し。
小屋の上に山頂付近がちらりと見えますが、未練無し。
とりあえず、今日は下るだけ。
下山は長いけどやっと下界に戻れます。
双六小屋6:45発
昨日はくたびれていた相棒も今日は元気いっぱいの様子。
振り返ると、双六小屋の向こうに昨日登った鷲羽岳、左奥に水晶岳も見えます。
あんなところへ登ったんだな。
2年前にこの景色を見たときは、まさかその向こうの山に登るなんて、思いもしなかったのに・・・。
感慨深く、弓折岳の稜線を進みます。
トウゲフキと槍ケ岳
キヌガサソウの終わりかけ
テガタチドリ
タカネヤハズハハコ ピンクがかわいい。
コイワカガミ 中国地方の山にもあります。大山とか。
お花畑
ピンク:ハクサンフウロ、白:ミヤマゼンコ?、黄:ミヤマキンポウゲ
右がシモツケソウ。ピンクが濃い。
下山はスイスイ降りました。
わさび平小屋12:27着。
ご褒美にスイカを食べました。
1/8切れが700円でしたが、半分に切ってもらってちょうどいい。
甘くておいしかった~
それから、林道を1時間歩いて新穂高温泉着 14:15でした。
そこから、濃飛バスで高山へ。
高山の宿ではまず温泉。
4日間の山旅の汚れと疲れをさっぱり落しました。
夜は、飛騨牛を食べに、専門店へ。
少し、待ったけれど柔らかくて美味しい飛騨牛を堪能しました。
*
ここで、山旅は終了。
気まぐれな天気に振り回された山行でしたが、よく42kmの距離、1日の標高差1000mを歩ききりました。
我ながら、良く頑張りました
翌日の高山観光へつづく
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