最近のトラックバック

恵 建築デザイン事務所

« 南九州の山旅~ミヤマキリシマを訪ねて その2 | トップページ | 槍、穂高岳の展望とお花畑を楽しむ~鏡平から双六岳へ その1 »

2014年7月22日 (火)

住宅医とリフォーム業者への不満

中国地方はやっと梅雨明けしました。

先日、私の自宅兼事務所の裏にあった、雇用促進住宅が解体撤去されました。

4月半ばから仮設工事ににかかりました。

Img_4801


5階建ての鉄筋コンクリート造なんですが、約40年で解体・撤去となりました。

鉄筋コンクリートなのに、なんでそんなに寿命が短いのでしょうか?

もともと、1軒が2K(和室4.5畳と6畳)と小さく、子供が小学生以上になれば住みにくい間取りではありました。

プランニングの問題か?

昭和56年以前の建物なので、耐震強度もないし、改修するのもお金がかかるのでしょう。

5階建てなのにエレベーターがないのもツライ。

で、あっという間に工事は進んで、7月の初めには更地になりました。

Img_5852

壊すのは早いですね~。

今は広々としたグランドのよう。

朝から、鳥の声がうるさいほど聞こえるようになりました。

そういえば、子供のころ、ここは田んぼでレンゲを摘んだりしてよく遊びました。

*

ところで、木造住宅の寿命の話ですが、日本の木造住宅は約30年といわれています。

でも、我が家は築70年。

ご近所の家を見ても、結構、そういう家があります。

この、木造住宅の寿命が30年というのは、建て替えるために壊す場合、その住まいが築・平均30年だということだそうです。

つまり、30年で住めなくなるわけではない。

キチンと在来木造で建てていれば、60~70年は実際にはもつそうです。

でも、設備(キッチンやトイレ、浴室等)は、更新していかないともたないので、リフォームということになるのです。

30年経てば、家族構成も変わったり、生活様式に合わなくなったりしますから。

空家も増えています。

壊すのにもお金がかかるし、建物があったほうが敷地の固定資産税が安い、ということもあります。

で、30年では、木造在来工法での建物はしっかりしていますから、新築ではなく、リフォームをするということになります。

ただし、30~40年前のプレハブ住宅は、そんなにもちません。

メーカーにもよりますが、壁でもたせる構造だし、新建材ばかり使っているし、リフォーム(増改築)もやりにくいので、建て替え、ということになる場合が多いです。

*

私は、リフォームもたくさん手がけていますが、2年前から「住宅医スクール大阪」に通い、木造住宅の改修について系統的に学び、修了しました。

※参照 住宅医協会 http://sapj.or.jp/

今年、2月には去年やった、古民家再生の大掛かりなリフォーム工事を設計・監理・現場管理を行い、住宅医スクール検定会で発表させていただきました。

※参照 http://megumi-design.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-6d1e.html

先月、この講評が届き、審査員の先生方から、依頼者家族の要望に応えた、大変良い改修がなされている、「通風」「断熱」「構造」等の他に「使い勝手の良いプランである」との高い評価をいただき、住宅医と認定されました。

後、耐震や断熱は素晴らしいが、数値で示されるようになればさらに完成度が高まったでしょう、と 今後の課題を示されました。

*

これから、ますます、リフォームのニーズは高まって行くと思われます。

先日も、ある大手のリフォーム業者に設計と見積もりをしてもらったが、プランがどうしても納得できない、自分の要望が入ってない、思ったより高い、と すごくご不満をお持ちで、でも 他を知らないのでこのまま契約してしまいそうで いやなんだけど、誰に相談したらいいかもわからない、というお話を知人から お聞きしました。

早速、お伺いしていろいろお話ししていると 奥様が、

「こんなに私の言うことをわかってくれて、疑問点もわかりやすく説明してくださるから、すごく 嬉しい。女性なので話しやすいし、女性の目線で提案してくださるのでとてもいいです。」と、喜んでくださいました。(まだ、プランは出していませんが)

まだまだ、世の中には、施主のニーズに応える、施主の希望をよく聞き、さらに良い提案をしてあげる、という施工者は少ないのでしょうか?

お聞きしてると、自分の会社の利益だけを優先しているようにしか思えないのです。

確かに予算はありますが、その限られた予算の範囲内で、より満足性の高い提案をしてあげないとだめでしょう。

「これしか、方法がありません。」(どうしてだめなのかわからない)

「予算がないなら、これは やめましょう」(夢を壊された感じ)

「それは、オプションになります」(当然、入っていると思われたものが入っていない)

「このメーカーの物以外は 使えません」(自分の使いたかったメーカーのキッチンが使えない)

等々、奥様がうんざりされたのもわかります。

お話を聞いていて、ファイトがわいてきました。

大手にはできない、満足度が高く、居心地の良いリフォームを適正価格でやりましょう!

« 南九州の山旅~ミヤマキリシマを訪ねて その2 | トップページ | 槍、穂高岳の展望とお花畑を楽しむ~鏡平から双六岳へ その1 »

住まいのリフォーム」カテゴリの記事

コメント

厳しい夏が来ましたが、めぐさんのリフォームのおかげで快適に過ごしています。とにかく、風通しが良くなったこと、ロフトも断熱のおかげで熱がこもらないこと、母の部屋も二重窓と断熱材のおかげでずっと過ごしやすくなりました。みんな大満足です。カーテンは、自慢ではありませんが、ひとつも買っていませんし、買う予定もありません。夏は日が高く、部屋まで光が差し込みませんし、断熱サッシで十分のようです。エアコンは、夏までに寝室とキッチンに設置予定でしたが、キッチンは風とおしがいいのでこの夏は様子見ということにしました。エアコンでなしにダイニングの上にファンをつけたらとか話していますが、また、ご相談に乗って下さい。寝室は、4人で寝るので、やはり必要だろうということで、実は、本日、設置する運びとなっております。久しぶりにお話しができたら幸いです。また、お立ち寄り下さい。

そうですか。そんなに過ごしやすいとは、嬉しいです。
元々、かずきさんの家は茅葺屋根で屋根の断熱はばっちりでしたが、瓦屋根部分や土壁の外壁は断熱性が良いとは言えませんでした。そこを高断熱で包み、サッシも普通のシングルガラスをLow-Eガラス入りのペアガラスと樹脂+アルミの複合サッシを使いました。開口部から熱は逃げる(夏は入ってくる)ので、それらを断熱改修することで、過ごしやすい住まいになったんでしょうね。このガラスはフィルムが張ってあるので、昼間、外からは光が反射して中が見えない。そのおかげで、カーテン無しでも大丈夫なんでしょう。周りに隣家が迫ってないので、夜でもOKなんですね。
それと、北面の山から涼しい風が吹きぬける立地条件を生かした間取りにしています。
エアコン無しで過ごせるなんて、うらやましいです・・・・(*^_^*)

追伸 寝室にエアコンをトラブルなく設置、結果、暑い夜も快適なようです。キッチン・ダイニングのエアコンは設置していませんが、ロフトのエアコンをオンにして、ロフトの北の障子を空けて、キッチンのシーリングファンで上から下に冷気を降ろせば、キッチンとダイニングは十分に冷えることがわかりました。

そうですか。
キッチンの上も、吹き抜けなのでシーリングファンを付けましたので、そういう使い方もありますね。サーキュレーションと同じ効果ですね。
これで、家じゅうがどこへ行っても同じように涼しく快適で省エネです。(断熱改修の効果で)

今度、訪問するのを楽しみにしています。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 南九州の山旅~ミヤマキリシマを訪ねて その2 | トップページ | 槍、穂高岳の展望とお花畑を楽しむ~鏡平から双六岳へ その1 »

2023年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ