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恵 建築デザイン事務所

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2013年12月

2013年12月29日 (日)

仕上げ工事~越屋根の家

ずいぶん、寒くなってきました。

今朝なんか、津山はマイナス5度でした。

*

越屋根の家ですが、11月7日のブログに大工工事ほぼ完了と書きましたが、実はその後、左官工事が大幅に遅れ、仕事に入れたのが12月。

この寒さで、土壁の家は、乾きが悪く、年内完成は無理になってしまいました。

お施主さまには、お正月に入ることをとても楽しみにしておられたのに、本当に申し訳なく思います。

*

でも、それ以外は、着々とできていて、2階に上がってみました。

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小屋裏物入れです。

先日ご紹介した、ガラス瓦のトップライトで、北面の屋根についています。

真下の床は、その光を階下の廊下に落とすための格子。

天井は低く、立って歩くことは無理ですが、なんか、落ち着いた空間です。

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越屋根部分のロフトから見るとこんな感じ。

右手が小屋裏物入れ。

左手は、リビングの吹抜けになります。

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ほれぼれするほど美しい桧の建具がつきました。

これは、全開することができます。

手前には、障子も建ちます。

タルキは化粧で大きい。

モヤをたくさん入れたくなくて、1間飛ばしにしています。

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ここは、玄関。

内部間仕切り壁は土壁ではなくて、プラスターボード下地ですが、漆喰塗の下塗りをしています。

頭の上の開口部はロフトで、障子がつきます。

つまり、夏はここを開ければ、ロフトの換気窓へ、風の通り道になります。

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桁より下は土壁で、まず、下塗りをしています。

これが、なかなか 乾きません。

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システムキッチンがつきました。

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西南方向から見ると、屋根が3段になっていてカッコイイ

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土壁が徐々に乾いています。

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薪ストーブの炉台ができました。

床は大理石。壁は、イタリア製の大判タイルです。

シックで素敵です。

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薄塗り部分の漆喰仕上げ塗りをしています。

左手に見えるのは、ロフトの窓。障子が入ります。

ここは、キッチンなんですが、玄関~ロフト~キッチンと 風が抜けます。

そして、上の換気窓へ。

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玄関の御影石が貼れました。

下駄箱がつきましたけど、建具がまだ。

衛生器具(便器や洗面台)も、ついています。

照明器具は半分ぐらいついています。

でも。

土壁が乾かない。

残念ながら、2月末でないと上塗りができないと、左官さんに言われました。

それができないと、木製建具も入れられない・・・

***

年が明けたら、大工さんといっしょに養生を上げて掃除をしたり、上部の換気窓を開けたり・・・

私にできるところを努力します。

直営工事(部分発注)なのですが、大工さん任せというわけにもいきません。

全体を請け負っている建設業者がいないので。

頑張ります。

2013年12月15日 (日)

完成!~高台の平屋

初めてお会いしてから、もうすぐ2年。

高台の平屋。

ついに完成しました。

*

少し、足が不自由な高齢のご両親が、快適に暮らせるように、いろいろと工夫しました。

まず、玄関。

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造り付けの下足入れのそばに、ベンチを造りました。

ベンチは靴の脱ぎ履きのため。

立ちあがる時や、玄関ホールから、土間におりるときには、縦手すりにつかまります。

汚れ防止に腰板(桧)を張りましたが、その笠木(1番上の木)は、横手すり代わりになるように、3センチほど出ています。

*

玄関ホールの正面の収納は、玄関側は、掃除用具入れ

左の棚は、日用品のストック等。

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この場所のキッチン側は・・・

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左は冷蔵庫置き場。

右は造りつけ食器棚になっています。

*

玄関ホールから、リビングに入ると・・・

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部屋は8帖ですが、床は、縁なし畳を4.5帖入れています。

モジュールは本間サイズ(関西間 柱間=985mm)なので、ゆったりしています。

勾配天井は、桧板。

美しいです。

奥には、和室6帖があります。

相立ちの戸襖を外せば、リビングと二間続きで、使えるようにしています。

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やはり、和室はいいなあ。

落ち着きます。

*

振り返ってリビングを見ると・・・

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玄関へ出る格子戸と、右には、対面式のダイニングキッチンが。

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大きな引き戸を引くと見えなくなりますが、たぶん、普段は開けっ放しになるでしょう。

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引き込み戸なので、開けるとダイニングと連続して使うことができます。

まだ、テーブルを置いていませんが。

裏にも掃き出しサッシがあり、夏は、開けると南北に風が吹抜けます。

左奥にはキッチンが。

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キッチンはL型の対面キッチンです。

IHクッキングヒーターは、高齢者仕様にしました。

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文字も大きくて見やすい。

番号通りに押していけばいいのです。

レンジフードもコンロを使うと連動して回ります。

魚焼きグリルも、水なしで使えるタイプ。

火力も最近のIHはほとんど3KWだけど、この機種は2KW。

私のキッチンのコンロも古いので2KWですが、充分です。

3KWは、火力が強すぎて、高齢者には危ないかもしれません。

*

知り合いの電気工事屋さんに聞いたのですが、離れて住む息子や娘が、高齢の両親が火を使うと危ないので IHコンロをプレゼント。

でも、老親は、新しいIHコンロをまったく使ってなかったとか。

だから、できるだけ、シンプルな機能のみの機種にしました。

こんなのあるんですね。

携帯電話のラクラクホンみたい。

*

カウンターの反対側(ダイニング側)は、食器がたっぷりしまえるよう造りつけ食器棚にしました。

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トイレは・・・

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正面からしか入れないので、ドアにしないで折れ戸に。

少しだけ広めに取って、右側を少しあけて介助スペースにしています。

照明器具だけでなく、換気扇も人感センサつきにしました。

*

浴室はユニットバスですが、もちろん暖房をつけ、タオル掛けはやめて、手すりをあちこちにつけています。

タオル掛けがあると、それにつかまると危険なので、キャンセルしました。

手すりなら、タオル掛けも兼ねることができます。

キッチン機器についても、トイレやユニットバスにしても、やはりショールームへ行ってじっくり話をすることが大切ですね。

今回、いろいろ、気づかされることがたくさんありましたし、息子さんご夫妻の両親に対する気づかいも感じました。

*

後、ご両親の寝室と息子さん夫婦の寝室が、あります。

平屋ですので、動きやすく、必要充分な住まいになりました。

廊下や玄関など、将来手すりがつけられそうなところにはすべて、下地を補強しています。

*

東道路から見た外観です。

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見晴らしが良く、日当たり抜群の土地に落ち着いた住まいができました。

高齢のご両親のために、新しい住まいを建てられた孝行息子さんご夫妻に拍手。

そして、ご両親がいつまでもお元気で、快適に生活できますように、お祈り申し上げます

2013年12月 8日 (日)

古民家再生リフォーム~ついに完成 その2

さて、次は 廊下と階段です。

ここは、元々、天井から降りて来るハシゴがありました。

でも、それでは危険だし、高齢者は登りにくい。

それで、美しい桧の透かし階段を取りつけました。

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手すりの腰には、簾戸の欄間を2枚、はめ込みました。

2階の尾引きのサイズが小さく、上を歩くとたわんでいるようなので、大工さんの提案で、補強柱を入れました。

透かし階段にしたおかげで、南の座敷から入る明かりが廊下の奥の方まで入ってきて、良かったです。

障子もそのまま生かせましたし。

そして、階段を見上げると・・・

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つきあたりには、下の中の間で使っていた障子をここに転用。

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左と正面の壁は、ベンガラ入りのジュラクを塗っていただきました。

正面の板戸は、縁側にあったもの。

開き戸を引戸に転用しています。

右手の障子を開けると、ダイニングキッチンを見降ろすことができます。

この頭上の梁が低いので、何度か頭を打ちましたが、家の方は慣れてくると思います。

そして、ロフトへ入ると・・・

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こんな落ち着いた空間になりました。

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壁は漆喰塗り、床は杉の厚さ30mmのフローリングです。

正面の障子がリビングの吹抜けへ。

左手の障子はキッチンの吹抜けを見降ろすことができます。

キッチンを見降ろすとこんな感じ。

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目の前には、大迫力の梁丸太が、何層にも組み合わさっていて、圧巻です。

素晴らしい!!

*

さて、下に降りて洗面脱衣室。

洗面台は新しかったので、鏡だけ交換しました。

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3帖大なんですが、古民家特有の差し鴨居があり、これが、耐震性に大きく貢献しているので、取ることはできません。

右の柱も大事な柱。(通し柱)

それを利用して、カウンターを取りつけました。

板1枚なんですが、奥行きが700巾が1500ぐらいあるので、洗濯物を畳んだり、アイロンをかけたり、色々な作業ができると、奥様が喜ばれていました。

その下には脱衣籠や、ゴミ箱や、体重計なんかも置くことができます。

*

次は、トイレ。

トイレは、東の端のおばあちゃんの部屋の近くにあるのですが、遠いので、主寝室の近くに、もうひとつ作りました。

ここなら、和室の3間続きに来られたお客様も使うことができます。

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信楽焼の手洗い鉢を据え付けました。

カウンターは、以前の納戸のタナを削って使用しています。

やはり、ここにも、大きな差し鴨居が。

床はコルクタイルと、光触媒で汚れを分解する、ハイドロテクトパネルです。

*

主寝室は、10帖大。

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北面にも、もうひとつ窓を開けて、かなり明るくなりました。

既存の障子が美しい。

やはり、差し鴨居はそのままです。

*

3間続きの和室。

以前のように、お葬式を家でしなくなったとはいえ、法事とか、親戚が集まる時に重宝します。

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古い仏壇の龍の彫欄間を利用し、後は大工さんで造り付けにして、美しい建具が入りました。

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縁側も改装。

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樹脂とアルミの複合の断熱サッシを入れています。

床は桧で、和室との段差を無くしました。

床や、壁、天井等、入るところにはすべて断熱材を入れました。

次世代基準(平成11年基準)の断熱です。

この縁側が、とても好き。

いいなあ・・・

やはり、日本の家には縁側が必要です!

*

東の廊下には、壁厚を利用した、絵本とDVDを置けるタナを作りました。

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まるで、図書館みたい!

DVDと単行本等が置けるし、小物も飾れます。

小さなお子さんがいらっしゃるので、毎日、本の読み聞かせをされていると思い、提案しました。

図面を書き、サイズも細かく相談して作りました。

*********************

明治の初期に建てられてから、ご家族を見守ってきた家。

柱や梁などの木材は、なるべく自分の山や近くの山から切り出して使っていると思われます。

ご先祖様のいろいろな思いが、この家には詰まっているように思います。

牛小屋だったところ。

通り抜ける土間だったキッチン。

かまどと薪焚きのお風呂。

それらは、高度成長期のころに新建材で リフォームされていました。

ステンレスの流しや、広いけど寒い鉄平石の土間でホーロー浴槽のお風呂。

それは、そのころでは、一番良かったし、普通だったと思いますが、現代は、「きれい」だけではダメ。

断熱性能をあげて、暖かく、使い勝手も良く、なるべくお掃除もラクなものにしたい。

西の床の間の裏の廊下や、そこにあった使ってないトイレは撤去。

また、あちこちシロアリが来て柱の根元がスカスカになっていたり、虫食いだったりするところも、交換や補修をしました。

新建材等は、作ったときが最高で、だんだん古びて行きます。

でも、本物の素材(自然素材)は、経年変化で、味が出てきて、新品にはない美しさを放ってきます。

本物の素材にこだわり、なおかつ古い物をできるだけ残して随所に使った古民家再生となりました。

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今回、若いご夫婦と幼い子供たちとひいおばあちゃんが住むために古民家再生リフォームしました。

このような民家は、大げさに言えば日本の財産ですし、今後、同じものを建てようとすると、莫大な費用もかかります。

若いご夫婦が、安易に、今風の家に建て替えることを選ばず、先祖代々受け継いできた住まいをリフォームする決断をされたことは、素晴らしいことだと思います。

今は、まだ小さな子どもたちが成長し、大人になっても、この家を大事に守って行ってくれそうな気がします。

私も、良い仕事をさせていただいて 感謝しています。

ご家族のご健康と子どもたちの健やかな成長、ますますのご繁栄を心からお祈り申し上げます。

古民家再生リフォーム~ついに完成 その1

6カ月間に渡って行った、古民家再生リフォーム。

ついに完成しました

築130年の歴史ある古民家の良さを生かしながら、現代の生活に合った住まいに大変身。

素敵に生まれ変わった古民家をご覧ください。

*

まず、玄関です。

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なんて、シックで素敵なんでしょう!

左手の小エンの座は、既存の小エンの座がケヤキだったので、削って使いました。

下駄箱の上のスクリーンは、縁側の欄間でした。

正面は簾戸で、ちょっと、キッチンが透けて見えますが、このチラ見えが良い!!

補修して、高さが低いので足して、柿渋で古色を施主(お父さん)に塗ってもらいました。

さらに、透明のアクリルを張って、冷暖房の逃げるのを防止。

キッチン側から見ると、すごく高級な戸になりました。

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下駄箱の引き違い戸は、昔の収納の戸(布団箪笥?)

天井は既存のままの尾引き天井です。

床は桧板。玄関は御影石です。

*

次はリビング。

部屋は10帖大ですが、半分は吹抜けがあります。

ここは、以前は、2階から使える物置でした。

でも、吹抜けにして、2階のロフトからも見降ろせるようにしました。

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吹抜けには、曲がった梁があり、そこにシーリングファンを付けました。

低いほうの天井は杉板張りで、勾配天井です。

リフォーム前は、この低いところが主寝室で、吹抜けのあるところは、4帖ほどの和室でした。

でも、家じゅうで一番日当たりが良いので、寝室にはもったいない。

ウッドデッキもつけて、幼い子供たちも遊べるようにしました。

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正面の大きな戸はダイニングキッチンへ。

左手の戸は玄関へ。

その上の障子はロフトです。

*

そして、このリフォームの最大の見どころは、このダイニングキッチン。

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頭上には、立派な梁が現れています。

なんて、見事な梁!

この正面の格子戸は、既存の建具に下框を足して、少し背が高い建具に作り変えました。

この建具は、右の壁に引き込まれ、この外の土間キッチンとワンルームで使うことができます。

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土間キッチンには 食品庫もあり、流しは以前ご使用だったものを活用。

ここでは、もち米をたくさん蒸して、おもちつきをやったり、漬物をつけたり、泥のついた野菜を洗ったり、いろいろな作業を遠慮なく行うことができます。

土間用サッシも大きいので、夏場は網戸にして、ダイニング~リビングを通って、風が吹きぬけます。

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キッチンは、オープンだけど、少しだけ壁を立ち上げて、ダイニング側からは丸見えにならないようにしています。

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ダイニングから、玄関との間の簾戸を見ています。

上部の障子はロフト。

右の障子は2階の廊下です。

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簾戸は透明アクリルを張って、高級建具に生まれ変わりました。

キッチンの背中側~廊下との間に上げ下げ窓があります。

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ダイニングキッチンと玄関は同じレベルなんですが、そこから西は80センチぐらい床が上がっていて、スキップフロア状態です。

キッチンでお茶や料理をお盆に載せて、この3段の階段を上がって和室の3間続きに持って行くのは大変だと思い、そこに、お盆を差し出せる小窓をつけることを提案しました。

右上には、以前スペインのアンティークショップで買ってきたかわいいタイルをプレゼント。

上げ下げ窓と共に、「かわいい!」と 奥様がとても喜んで下さいました。

Img_1620 

これは、その小窓を廊下側から見たところ。

小さなカウンターをつけています。

中央にステンドグラスの黄色のガラスを入れました。

周りは、昔の模様のガラスを2種類。

なかなか素敵です。

右手に見える、既存のガラス戸のデザインともマッチしてるでしょう。

左手の引き違い戸は、洗面脱衣室の入口です。

                                ・・・その2へつづく

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