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恵 建築デザイン事務所

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2013年6月

2013年6月26日 (水)

古民家再生リフォーム~撤去工事

築130年経った古民家再生リフォームが始まりました。

このお宅は、約10年前に、離れのリフォームの設計をさせていただいたのがご縁で、今回、息子さんが古民家再生をされることになり、ご相談を受けました。

この家に住まれるご家族は、30代のご夫婦と4歳と0歳の元気な男の子たち。

そして、90歳とは思えないぐらい元気で素敵なひいおばあちゃん。

ご両親は、隣の離れにお住まいです。

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茅葺屋根の家なのですが、天井から降りてくるハシゴを使って上がった2階は、物置として使われていました。

立派な梁がたくさん。

大きな長持ちが4つ。古いタンス・・・・。

代々のお嫁入り道具でしょう。

裏の縁側の鴨居の上には、番傘が・・・

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ひいおばあちゃん曰く「私が嫁に来た時からあるよ・・・」

すご~い!!

*

ダイニングキッチンや水回りは30年ほど前にリフォームされていましたが、天井を張り、小屋裏は見えませんでした。

でも、ここに、素晴らしい小屋組みが隠されているに違いない!

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この、玄関の上の胴差し。

H=600以上、ありました。大きい!

大工さんに、和室の柱の傾き具合を調べてもらいましたが、130年も経っているのに、3ミリ程度しか、傾いていませんでした。

それは、たぶん 立派な差し鴨居のおかげでしょう。

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この、ガラス障子の上の鴨居が差し鴨居。

各部屋にはすべて、H=360以上はある差し鴨居で、囲まれ、柱も、大黒柱2本、通し柱も150ミリ角~130ミリ角。

このおかげで、阪神大震災のとき、震度4だったそうですが、ほとんど狂いがないのでしょう。

すごく、しっかりしています。

*

さて、撤去工事が始まりました。

撤去する部分は、ほとんど30年前に新建材(合板やクロス等)でリフォームした部分。

ダイニングキッチンも天井を取ると、予想通り、素晴らしい梁が現れました。

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これを、見せたい!

2階の物置だった場所も、ロフトとして、部屋に使いたいというご希望で、そのために、トップライト(天窓)をつけて明るくしたいのです。

でも、真上は、茅葺屋根なので、トップライトを付けることが難しく、周辺部の瓦葺き部分につけ、障子を建て、間接的に採光しようと考えています。

*

撤去工事が進むにつれ、予想外のことも起こり、プランの一部変更もせざるを得ませんでした。

古い建て物は、シロアリの被害や腐れ、キクイムシ等様々な痛みがあります。

それらを、交換したり、補修したり、補強したりしながら、さらに100年以上もつ家を作って行きます。

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昨日は、地盤調査も行いました。

特に地盤に問題はなく、良好な地盤でほっとしました。

***

現代の生活に合ってない部分を改修し、断熱材をしっかり入れ、寒くない住まいへ。

なるべく、自然素材を使い、合板やクロス仕上げを最小限にとどめ、古い建具もできるだけ使って行く。

古民家は、新築にはない「趣」や「味」そして、先祖代々の「思い出」があります。

それを生かし、子どもたちが、大人になって、お父さんになって、おじいちゃんになっても住み継ぐことのできる、家族を見守ってくれる住まい。

そんな住まいに再生するよう、がんばります。

2013年6月14日 (金)

竹小舞かき~越屋根の家

さて、昨日から、越屋根の家の小舞かきが、始まりました。

材料の割竹です。

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それを、シュロ縄で編んでいきます。

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5年ほど前、体験でやらせてもらったことがありますが、難しかった。

どうして、縄の片方が巻いたまんまなのに、竹の中に通せるのか不思議でした。

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外壁の角部分には、ホールダウン金物を、取りつけてなかったので、今日私が持って行って大工さんにつけてもらい、すぐ、小舞いを掻いてもらいました。

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どんどん、できています。

これにつける土は、現場の空き地で熟成中。

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道板を四角に囲んでブルーシートを敷いて、その中に泥コンを投入。

藁を切って混ぜて、水をかけ、時々練っています。

これは、土が乾かないように、その上にさらにメッシュのシートをかけています。

以前にもやったことがありますが、こうすると、発酵して 力のあるとても良い土になります。

ものすごく臭いけれど。

今は、まだ、あまりにおわないので、まだ 発酵が進んでないようです。

土壁の強度は、土で決まるので。

*

先日、大工さんとサッシ屋さんと、サッシのサイズを確認・検討しながら最終決定したので、今日は大工さんが 外部の敷居・鴨居を入れてくれていました。

その後、左官さんがその部分に小舞いを掻いて行きます。

土壁の家は、ゆっくりじっくりできて行きます。

正に、スローハウスですね。

*

屋根は大タルキ(化粧)の上に化粧野地板。

その上にフェノバボード(フェノール樹脂)50mmを載せ、その上にタルキ、(これが通気層)その上に荒野地板を打ち、瓦を葺いています。(まだ、葺き止めや棟は未完成)

屋根が、一般的な家に比べて2重になっています。

次世代省エネ基準の断熱性能の予定です。

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屋根の外張り断熱のおかげで、まだ外壁ができてないのに、とても涼しいのです。

奥様も「ここへ来ると涼しいわ~。」と、何度も言われました。 

既存の住まいが隣にありますが、その住まいは断熱材も、たぶんグラスウール50mm程度で、土壁でもないせいかとても暑い。(今日は最高気温31度でした。)

軒天の化粧野地板も少しすき間をあけて、通気層の空気の取り入れ口を作っています。

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すき間には、虫が入らないように ステンレスのパンチング打ち。

(壁に近い)奥のすき間は、外壁の通気層を屋根の通気層とつなげるところなので、ここにはメッシュは入れていません。(外壁の下部の水切りにメッシュを入れるので)

瓦の棟の下には棟換気も入れる予定です。

そんな工夫をしながら、着々と進んで行ってます。

2013年6月10日 (月)

計画から棟上げまで~オープンキッチンのある家

先日の日曜日は、オープンキッチンのある家の棟上げでした。

住まい手は、ご夫婦と小学校低学年の男の子、4歳の女の子の子育て真っ最中のご家族です。

昨年12月から、プランニング。

ご要望をお聞きすると、オープンキッチンを中心とした、解放的な住まいを、ということで、リビングは吹抜けで、階段も設置。

キッチンに立つと家じゅうが見渡せ、子育てにぴったりな設計になっています。

建築工事は奥様の伯父さまで、私も昔から知っている棟梁。

ここも、総合請負はなしの、部分発注方式です。

私(設計事務所)と棟梁の二人三脚で進めています。

*

1月基本設計終了。プラン決定。設計・監理契約締結。

2月実施設計。それにともなって積算。ほぼ予算どおりで決定。

3月下旬に地盤調査。(良好な地盤でした)

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4月初旬に地鎮祭。(雨が降ったので、神社で行いました)

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4月下旬に確認申請、フラット35の設計検査合格

木材や浄化槽等の補助金申請も終わり

5月GW明けから、基礎工事

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ここは、瑕疵担保責任保険加入の義務はないので、その方の配筋検査はありませんが、私(設計事務所)が、しっかり検査しています。

地中梁もあるし、立ち上がりのタテ筋の頭にもフックをつけています。

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土間(べた基礎)のコンクリ打ち

立ち上りのコンクリ打ちから、3週間。

しっかり養生期間もとり、6月9日大安吉日の上棟となりました。

**

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棟上げの朝、私は研修があり、10時すぎに行ったときには、もう、こんなにできていました。

天気は曇りで、暑くも無く寒くも無く、風もそよ風という、絶好の棟上げ日和でした。

ついでに、床の構造用合板を張っているので、足場もしっかりしているし、作業もやりやすそう。

大工さん、作業員がレッカー屋さん含めて9人。

はかどるはずです。

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もちろん、ここも ベテラン棟梁による手刻み。

これは、追掛大栓継ぎです。

桁の継ぎ手ですね。

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込栓が打たれていますね。

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どんどん吊りあげ

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組み上がって行き、午前中に、2階の桁まで組み上がりました。

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お昼前には、仮設とは思えないような立派な直階段が取りつけられました。

これは、この棟梁のオリジナルで、いろんな現場に持って行って使いまわしているそうです。

実際の階段の位置とは違いますが、リビングが吹抜けなので取りつけています。

これなら、ハシゴで上り降りするよりも安全だし、施主さんや、私も気軽に2階へあがることができます。

グッドアイデア!

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ここの梁、桁はすべて、地松で、吹抜け周りは化粧で見せるのですが、本当に美しい材料が来ていました。

さすが!!

こんな家が、ローコストでできるんだから、びっくりです。

棟梁は、職人にしっかり予算を出せば、素晴らしい家ができると教えてくれました。

職人や業者別に請求書が来たら、直接お金を支払って行くので、面倒だといえばそうですけど。

どこにお金がいったかわからない家とは違うんだと思います。

まあ、私は、直営工事で大工さんと組むことが多いので、この方式が多いのですが。

諸経費(宣伝や営業経費)に、お金をかけない家づくりです。

ただし、リスクもありますので、信頼できる棟梁、設計事務所等を探すことが肝心です。

それで、良質な家が安くできるんです。

設計(デザインや使い勝手)は、私(設計事務所)がやるので、ちゃんといい家になるし。

でも、宣伝をほとんどしないから、口コミだけなので、知ってる人は知っている、という家づくり。

肝心なところは 私がサポートします。

****

先日も、キッチンとユニットバスのショールームへご案内して、説明し、機種選定のお手伝いをしました。

基本プランもショールーム(メーカー)任せではなく、適切なアドバイスをします。

フラット35(住宅支援機構のローン)の中間(現場)検査の申請もしました。

予算に見合っていて大事なポイントは抑えているし。

だから、納得の住まいができるのです。

「勝手に決まってた」「選べなかった」なんてことは ありません。

「後、数千円 出せば、こちらのシャワーも選べますよ」とか、細かくアドバイスしています。

「全部お任せでいい、考えるのが面倒くさい。」と言う人には、向いてないと思います。

普通、請負契約していたら、手間をかけたくないので 変更へのアドバイスは ほぼしないと思います。(施主さんから言いださないと)

でも、実際には、施主さんは目の前に家が立ちあがってこないとピンとこないんですよね。

だから、アドバイザーが必要なんです。

こんな、家づくり、いいと思いませんか?

一般的ではないですけれど。

***

さて。

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夕方には、野地板も打ち、ルーフィングも敷き、後は屋根瓦を葺くだけにして終了しました。

作業員も大勢だったということもありますが、手際の良さにびっくりでした。

在来木造の家だって1日でできるんですよ!!

*****

この家に住まれるご家族の幸せな日々と元気な子どもたちの健やかな成長ををお祈り致します・・・

2013年6月 7日 (金)

シャクナゲ満開の屋久島(宮之浦岳縦走)

15年以上前に、北海道の北端の利尻岳に登ったとき、次は日本南端の屋久島の宮之浦岳に登る!と思っていた夢が、ついに実現しました。

ただし、時期が悪い。

私の仕事の都合と、シャクナゲの花期に合せて、この梅雨の時期になってしまった。

ひと月に35日雨が降る、と言われる屋久島・・・。

予報は、そんなに悪くなかったけれど、やはり 山は違う。

ウワサ通りの天気でした。

*

6月2日(1日目)

山の会の女性2名が、朝6時40分に 我が家に集まり車を置いて、JRで岡山へ。

男性3名は、前夜から夜行バスで出発済み。計6名のパーティ。

女性は、忙しいんよ。

それに、九州新幹線で岡山からたったの3時間で鹿児島中央駅。

「さくら」にも 乗ってみたかったし。

**

予定通り、鹿児島中央駅に12時過ぎに到着。

集合場所の鹿児島港へ。(タクシーで15分)

高速船トッピーの往復チケットを購入。

思ったより波は静か。ほとんど揺れない。

宮之浦港へは、予約していた ジャンボタクシーがお迎え。

最終日の着替えをロッカーに預けて、安房のスーパーで今夜の食糧とお酒をGET。

そこから淀川登山口まで 車で50分の道のりでした。

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これが、登山口。キレイなトイレもあります。(JR九州提供だそう)

天気は曇り。

もう、夕方5時半なので、早速歩き始める。

今日は50分の行程で、淀川避難小屋に泊まる予定。

***

小雨はパラついていたけれど、何とかレインスーツを着ずに到着。

晩ご飯は「寄せ鍋+ビール+巻き寿司」

しっかり食べる。

着いた時は6時半だけど、既に先客が20名ぐらいいたかな?

私たちが一番最後で、もう眠っている人も。

私たちも食事の後、8時前に就寝。

シ~ンとした静かな小屋で真っ暗。あっという間に眠ってしまった。

****

6月3日(2日目)

3時に起きだす人がいて、私たちも予定より早く起床。

昨夜の鍋にウインナとうどんを投入し、朝食。

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これが、淀川小屋。

そして、予定より30分早く5時半には 出発。

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小屋のすぐそばには、水の透き通ったきれいな川(淀川)があり、この川にかかった橋を渡り、いざ、登山道へ。

予報では午後から天気が回復するというが、雲行きが怪しい。

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巨木にびっくりしながら、ゆっくり進む。

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山のてっぺんに巨岩を刻んだようなトウフ岩が見える。

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薄いピンクのヤクシマシャクナゲが美しい。

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なんて、鮮やかな緑。

小雨がぱらついているので、いっそう美しい。

そうしているうちに、花之江河に到着。

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ここは、泥炭層湿原で、広々としている。

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ヤクシカの親子がいました。

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しばらく休憩してから、出発。

周りは、シャクナゲがだんだん増えてきました。

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雨もだんだん、霧雨から小雨になってきて、もう、レインスーツ無しではダメ。

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でも、シャクナゲの多さと言ったら!

こんな風景を今まで見たことがない。

みんな、歓声を上げながら進む。

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つぼみは濃いピンクで、咲き始めが薄いピンク。

満開になると白い花になるそのグラデーションも美しい。

まるで、ブーケかコサージュ。

これが、自然のままの状態だなんて。

庭師が手入れをしているわけではないのに、自然の美しさにびっくりです!

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もう見渡す限りのシャクナゲの群落。

山は、どこまでも、シャクナゲにおおわれています。

雨もひどくなってきたけれど、この花たちに癒されます。

そうしてるうちに、ついに宮之浦岳(1936m)山頂着。

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10時半過ぎでした。

でも、雨も降るので、写真を撮ったらさっさと下山。

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下山道の周辺も雨に煙って、幻想的な風景が続く。

レインスーツを着ていても濡れてしまう雨の中、このシャクナゲが咲いてなかったら、相当苦しい道のりでした。

*****

黙々と歩いたおかげで、予定よりだいぶ早く 13:15に 新高塚小屋着。

濡れたレインスーツを外に干して、中へ。

もう、靴の中も水でグチャグチャ。

さむ~い!

場所を確保して、やっと一息つく。

時間があるので、冷えたからだを暖めるためにみんなでお酒を飲んで宴会。

でも、この 雨の中、登山者はどんどん上がってくるのでした。(縄文杉方向からも)

******

6月4日(3日目)

夜中じゅうザーザー降りの雨で、朝には少し小やみに。

6時出発予定が、靴の取り違え事件があり、結局 6:20頃出発。

今日は下るだけ。

雨の中、木製の階段がどこまでも続くので、慎重に降りる。

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7:25 高塚小屋着。

あまり休まずに どんどん歩く。

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7:42 縄文杉 着。

まだ、下から上がってくる登山者はいない。

山小屋の宿泊者だけなので、人は少ない。

それにしても、なんて大きいのだろう。

推定樹齢3500年。

時間が長すぎて、ピンと来ないけれど。

展望デッキからしか見えないので、近づいたり触ったりはできないけれど、見ているだけで圧倒的な存在感だった。

この辺りから、私のカメラは水が入って、ぼやけてしまったので写真はない。

ただ慎重に木製の階段を下り、延々と続くトロッコ道を歩いた。

大きな谷を木立越しに見ると巨岩の間に朱色のツツジが満開。

それも 延々と。

どこかの 木立を 取り払ってじっくり見たいけれど、世界遺産のこの島ではできないのだろうか。

12:30 バスの発着場でもある 荒川登山口着。

やっと、長い長い雨の縦走が終わった。

*******

下山のバスの中で仲間が聞いた話によると、今年は、シャクナゲの当たり年で、毎年この時期に来ている人でも、こんなに咲いているのは見たことがないそうだ。

だから、雨の中、かすんだ景色で残念だったけれども、逆に屋久島らしさ満喫の山行だったのかもしれない。

********

下山後 泊まった民宿「まんまる」の食事の美味しかったことと言ったら!

屋久島に行かれる人にはオススメです。

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トビウオのお刺身が美味

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このイボダイ(?)の煮つけ、最高!

他にも魚のフライタルタルソースかけもあり。

*********

これは、朝食。

写真撮る前に つい、卵焼きをかじってしまった。

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翌朝は、10:45の高速船で鹿児島へ。

まず、港近くの郷土料理店で、ランチ。

旬の首折れサバのお刺身と、お刺身の醤油漬けの載った海鮮どんぶり風の「まかない丼」を食べ、お土産のさつま揚げもGET.

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予定を変更して、旧島津家の磯庭園や、尚古集成館等を見てImg_7989

明治維新に思いをはせ・・・鹿児島を後にしました。

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磯庭園の前の桜島。迫力があります。

*********

九州新幹線のおかげで ぐ~んと近くなった鹿児島。

憧れの屋久島。

天気には恵まれなかったけれど、屋久島らしさ満喫で、と~っても 楽しかったです

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