大工さんの手刻み~材料検査
GW明けの7日は、施主と棟梁と3人で、縁側の前に設置する靴脱ぎ石を探しに行きました。
基礎には、4月初旬からかかっていますが、べた基礎の場合、最近は犬走りのコンクリートを後打ちすることが多いのですが、ここもその予定でした。
でも、よく考えてみたら、南面には、独立柱が多く、独立基礎が並びます。
しかも、大屋根(瓦屋根)の荷重も受ける、独立柱になります。
そこで、犬走りも独立基礎と一緒にコンクリを打って、一体化し、より強くすることにしました。
それで、縁側の前の靴脱ぎ石を、犬走りのコンクリ打ちの前に設置することになったので、いそいで探しに(買いに)行ったのです。
津山市内の造園屋に行こうと思って電話したら、最近は和風の家が少ないので、以前のようにたくさん置いてないとのこと。
それで、大工さんの紹介で佐用の造園屋に見に行きました。
でも、納得できるものがなく、今度は西粟倉村の土建屋さんの石置場へ。
たくさんあるのですが、なかなか「帯に短し、たすきに長し」ということで 選ぶのに苦労しました。
やっと決まって、ついでに 乗って行った2tダンプに載せてもらいました。
*
その途中に、大工さんの作業場があり、途中経過の刻みを見せていただきました。
実は、4月の初めに木材が入った時点で、材料検査を施主とともに行っています。
そのときの写真がこれです。
土台の刻みはほぼ終わっていました。
腰かけ鎌継ぎですね。
腰かけ蟻継ぎもあります。
プレカットと違って、仕口は、角です。
横架材も入っていましたが、丸太梁はまだです。
これらは、まだ 刻んでいませんでした。
1ヶ月経った昨日は、もう、横架材のほとんどの刻みが終わっていました。
中には、あまり見たことがない仕口も。
仕口の名前を聞いておけば良かった・・・。
この上と下が、一体になるのです。
込栓の穴も開いています。
それから、上のほうに見えているのが、金輪継ぎ。
棟上げが終わってしまえば、表には一本の線が見えるだけです。
ですが、中はこ~んなに複雑。
写真では、わかりにくいかもしれませんが。
*
大工さんの頭の中はどうなっているんでしょう?
複雑な仕口を、図面も描かずに、適材適所に作っていけるなんて。
軒先とか、わかりにくい個所は、作業場の床に原寸図を描いて検討されていました。
これは、前回、4月の初めの検査時にはありました。
昨日は、立派な丸太も来ていました。
長ほぞの小屋束や、蟻掛けの火打ち梁等・・・。
施主は、こういう仕口は初めてみるので、感心しきり。
本物の大工さん・棟梁はすごいです。
まだ、タルキの刻みはこれからだそうです。
タルキが通常よりも大きく、ほとんど室内も化粧なので、これも 大変。(設計した私が言うのもナンだけど・・・)
大タルキの上に野地板で、その上に外張り断熱があり、その上にタルキと通気層があります。
そして、その上にまた野地板~ゴムアスルーフィング~瓦葺きとなります。
2階の越屋根は、登り梁仕様です。
*
現場に帰って、石を降ろしてもらいました。
養生期間を充分とるために、早めに基礎着工しているので、余裕です。
アンカーボルトと、ホールダウン用のボルトが見えています。
これらの設置も、大工さんから土台の継ぎ手位置を確認して、施工図を私が描いて基礎屋さんに渡しました。
検査もしたので バッチリです。
直営工事なので、設計・監理以外に、現場監督もしています。
明日は、型枠をバラして今度は、南面の独立基礎と鉄筋コンクリートの土間を作ります。
今日は、ポーチの御影石の沓石の図面を簡単に描いて石屋に発注しました。
犬走りのコンクリートを打つために、タテ樋の排水工事もお願いしました。
注文していた土台下の気密シートも今日、到着。(基礎断熱なので)
現場の段取りが忙しい。
*
棟上げまで、後3週間。
頑張ります。
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かっこいい仕口 今度また勉強させてください。
投稿: 巨木の森 | 2013年5月 9日 (木) 22時36分
そうですね。
良かったら棟上げ、見に来てください。
忙しいかな?
投稿: めぐ | 2013年5月10日 (金) 10時01分
全部て刻みなんですね!!
凄いなあ~♪ やっぱり大工さんの手仕事って
感動モノですね
投稿: Takumi | 2013年5月12日 (日) 00時28分
ホント!感動しますよ!
本物の大工さんの腕が生かせる、住まいの設計をして行きたいです。
投稿: めぐ | 2013年5月12日 (日) 10時39分