町屋(古民家)リフォーム その1 解体~構造補強
11月半ばから工事をしていた、町屋を店舗に改装する工事がついに完成しました。
作りは、町屋特有の、間口が狭く、奥行きが長い構造。
中庭や渡り廊下もあります。
何度か改装されていているのですが、町屋の雰囲気を生かした店舗(呉服+洋服販売)にしたいのです。
外観は、屋根の上にパラペットがあり、昔は店舗であったと思われますが、数年間空き家でした。
狭い通路のような玄関があり、廊下を通って洋室がひとつ。
和室が二間あります。
表の洋間は、30年ぐらい昔に流行った、2段天井。
この上の高さまでは、天井が取れます。
小さな床の間のある二間続きの和室の奥に縁側と、中庭を囲んだ渡り廊下があります。
2階は、立派な床の間のある和室と、廊下を挟んでもうひとつ和室があります。
違いだなや、縦繁げ障子の雰囲気がとてもいいので、ここは、内装の更新だけにします。
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撤去工事が始まりました。
天井をはがしてみると、とんでもない梁の組み方ををしているところがありました。
それらを、大工さんと相談して、納得できる組み方に直すことにします。
梁が低く組んであり、しかも、丸太材に近いので、壁を厚くしないと出てきてしまいます。
建具から上の壁を分厚くして、隠すことにしました。
床をはがすかどうか迷いましたが、やはり はがしてやりかえることにしました。
数年前の水害で、床上浸水しているので、その時撒かれた石灰が白く見えます。
土壁は落ちているし、こんな ガタガタで土のままの床下では、床組みのための束を立てることも無理です。
そのため、土間コンを打つことにしました。
土壁が落ちているところは、モルタルで補修しました。
この時点で、柱を取るところに補強梁を入れたり、痛んだ柱や土台を交換したり、しています。
全体に防湿シートを敷き、鉄筋コンクリートを打ちました。
土台は敷き土台(足固め方式)なので、それは、残しています。
つまり、基礎にはほとんど立ち上がりがありません。
アンカーボルトの設置が難しいので、代わりの金物を付けました。(一部、ホールダウン金物も)
玄関部分は撤去して、新たに建てるので、外壁部分の下部には御影石を敷きました。
玄関建具は両引き分けのアルミサッシなので、敷居用の石を入れています。
少しだし、平屋なので、人力で建て方をしました。
半日でここまでできましたが、雨模様なので瓦屋さんにゴムアスルーフィングを敷いてもらいました。
耐震のために、右の外壁面の室内側に構造用合板を張りました。
この上に、フェノバボードを張り、その上にプラスターボード+クロスになります。
土壁なので、壁の内部には断熱材が入らないので、内張り断熱です。
筋交いも入らないので、構造用合板で補強しました。
床下の断熱材はミラフォームです。
このころ、式台を銘木屋に買いに行ったり、施主が、それに塗装をしてくれました。
次は、いよいよ内部の造作工事に入ります。
つづく
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