玄関式台選び
今年も残すところ 後2日。
今年は、特に後半バタバタしてしまいました。
11月の半ばから、町屋を店舗に改装するリフォームに取り組んでいます。
予算も限られた中で、できるだけいいものにしたいと奮闘中。
おとといは雪の降る中、玄関の式台選びに銘木屋に行ってきました。
津山市一方にある津山銘木さんです。
うちの事務所から車で5分ほどと、近いのですが、お客様は全国から来られるそうです。
膨大な在庫というか、自然乾燥しているものがたくさんあり、倉庫の中も見せていただきました。
ケヤキの大黒柱なんて 我が家みたいな築70年の古い家にはあるけれど、最近の家では、めったにお目にかかれない物もありました。
私もたまに大黒柱のある家とか、設計することはありますが、ケヤキは予算的にまず無理。
桧なら、何とか・・・という世界です。
1枚1千万!のケヤキの床板にびっくり。しかも売約済み。
さらに高いものもありました。
世の中にはまだまだ、このようなものを買うお客さまもいらっしゃるんだなあ、と感心しました。
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でも、手頃な掘り出し物もいろいろあるんです。
1枚数千円のケヤキやサクラの板などもたくさん。
こういうものは、その辺に無造作に置いてあります。
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今回、予算があまり無いので、式台も貼物(集成材に薄い化粧板を貼りつけたもの)で、良いかと思っていましたが、その貼物は建材メーカーのもので 定価が8万円!
貼物なのに!
半額になっても4万円!
まあ、長さも2,800㎜×400㎜は必要なので 通常よりも長いからしょうがないのかもしれませんが、貼物にこの値段は払えない。
同じぐらいの値段で本物が買えるのでは、と思い 津山銘木さんに相談しました。
去年もトイレの手洗いカウンター用天板とか、ケヤキだけどとても安く手に入れたことがありますので。
それで、前日に下見をしておいて、この日施主さんと大工さんとで見に行きました。
勧められたのが、この真ん中の「ニレ」の板で 3mあります。
幅も500㎜ぐらいあるので充分。
厚みも60㎜は、あります。
片方に面皮をつけることができます。
※面皮・・・木の樹皮の部分
近づいて見ると、とても美しい木目です。
値段も、貼物の仕入れ値とほぼ同じぐらいです。(加工賃は別)
他に、「トチ」の上り框と、玄関に取りつけるベンチ、内部の地袋板は「サクラ」で、安く手に入れることができました。
地床の板=地板もできればと思っていましたが、ここは元々あまり予算を見てなかったので、こちらはあきらめました。
この現場は、呉服や衣類の店舗で、玄関はこの店舗の顔。
壁や天井はクロスになろうとも、実際にお客さまが手で触ったり、足で感じたりする床(ゆか)や式台等は、なるべくいいものを使いたいと思いました。
店の奥には6帖の和室+縁側もあり、京都の町屋のように中庭も見ることができます。
この和室では、ちょっとしたお茶会や、着付け、じっくりした商談など いろいろな用途も考えられます。
リフォームなので、構造的に思うように行かない部分もあり、進行しながら施主さんのご希望で変更もあり、そのたびにどのようにするのが最善が、大工さんとも相談しながら進めています。
工事はこれから、内装工事にかかるところですが、がんばっていいものにして行きたいと思います。
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