今年の長期優良住宅の疑問
今、事務所の前のプランターは、花盛り。
裏庭では、今年もプランターに、夏野菜を植えました。
キヌサヤエンドウも今は収穫期。
毎日食べています。
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ところで。
平成24年度の長期優良住宅。
今年度から様子が違ってきました。
今までのように、個別の工務店や設計事務所では出せない。
「地域型ブランド化事業」と いうことで、設計や施工だけではなく、原木を供給しているところから、材木屋さん、合板製造会社や流通の建材屋、プレカット工場まで全部含めてグループ化して グループをまず、登録しないといけない。
詳しくは下記HP
http://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000354.html
で、その受け付けが6月8日まで。
これは、あくまで、グループの受付で、補助金の受付ではありません。
それは、もっと後になるでしょう。
それで、もらえる補助金の額が100万円。
地域材(木材)を使用する場合は120万円の補助金だそうです。
この辺は、前回と変わってないのだけれど、この地域ブランドのグループ化、というのが 大変。
聞いたところ、どうも、木材業者や、建材業者がグループを作って 舵を取っているそうですが・・・
今からこんなことを やっていたのでは、いつになったら、着工できるのか!と 怒りの声も聞こえてきます。(早くても9月ぐらい?)
大手ハウスメーカーには関係ない話なんです。
これは、地元の 年間50棟程度以下しか建てない工務店で、しかも補助金は年間5棟のみしかもらえないのですから。(これも、以前と同じ)
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長期優良住宅は、私も2年前にやりましたが、書類作成がとても大変で手間がかかります。
構造の検討も自社でソフトを持っているところは良いのですが、ほとんどの会社は外注に出すと思います。
つまり、手続にお金もかかるということです。
100万もらっても、図面や手続き費に30万程度かかってしまう。
それと、普段、それほど良い断熱をしていない住宅では 普段より施工にお金がかかる。
まあそれは、断熱性の良い住みやすい家になるからいいのですが、慣れてない工務店や、安売り勝負の工務店にはとても厳しい。(たぶんしないでしょう。)
しかも、書類や図面作成その他手続に時間がかかるので、着工は最短でも2カ月ぐらい延びてしまう。
どうなんでしょうか?
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地元の工務店というのは、ほとんど中小企業や零細企業です。
地元の工務店でも、やる気のあるところは、どんどん勉強して、全国へ出て行って、他所の素晴らしい工務店の本物の家づくりを勉強したり、考えたりしています。
単に、フランチャイズに入って、ハウスメーカーの真似のような家(ビニールクロスと既製品だらけの家)を作っているのでは、ダメなんです。
でもなあ・・・。
このブランドグループ化。
うまく行くんでしょうか?
どれくらいの工務店が参加するんでしょうか?
地域産材を使った住宅をブランド化するぐらいの気概を持った工務店でないと、国も補助してやらないよ、ということでしょうか?
ますます、小さな工務店や大工さんは、仕事がしにくい(仕事が無くなる)時代になってきた、と思ってしまいます。
そんなことしなくても、「本物の木を生かした、住み心地の良い家」はできるんだけどなあ。
でも、それでは、補助金はもらえないのね。
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