シーリングファンの効用
最近、節電グッズとして、扇風機が見直されているそうです。
梅雨どきの今なら、気温は盛夏ほどではないので、風があればしのげるかもしれません。
で、おすすめしたいのが、シーリングファン。
私は、吹抜けのある家には、ほとんどつけますね。
薪ストーブのある家にも、必ず。
温かさが、部屋の上部にばかりたまってしまうのを、部屋中にいきわたらせることができます。
季節によって、逆回転もできます。
エアコンの部屋でも効率よく、温めたり冷やしたりできるのです。
これは、私の事務所のシーリングファン。
天井高さは、3,400mmあります。
シーリングファンをつけている場所は水平な天井ですが、黒く見える梁から前は、屋根勾配なりに傾斜して低くなっています。
天井板は杉板で、上には200mmのウールブレス(羊毛断熱材)が入っています。
このシーリングファンはDCモーターです。つまり直流。
メーカーはオーデリックです。
ACモーターに比べて買うときは少し高い(ACモーターの倍ぐらい)ですが、ランニングコストが安い。
つまり、電気代が安く、「1/f ゆらぎ」のような、変化のある回り方もしてくれます。
そして、強で回しても、グラグラしません。
以前はACモーターのファンしかなかったので、それをつけましたが、あるときお客様から「シーリングファンを強で回すと、ぐらぐらとゆれる」と言われ、メーカーに見に行ってもらったことがあります。
下地もちゃんとしていたのに ゆれるのです。
つりさげパイプの長さも90センチぐらいあり、それも原因のひとつだったのでしょう。
でも、それは、「しょうがない」と、言われました。
また、5年ぐらい前に建築中の、天井高さが2500mmのリビングに、施主の奥様がシーリングファンをつけたいと言われました。
ちょうど、6月だったのですが、アメリカに留学中のお嬢さんの卒業式に行かれ、アメリカの住まいを見ると、そんなに天井が高くない部屋でも各部屋にシーリングファンが設置されていたそうです。
あれが、ひとつあるだけで、エアコンをつけなくても部屋が涼しいと言われるのです。
急きょ、できるだけ天井高を上げて、シーリングファンをつけることになりました。
そのときは、まだ天井を張る前だったので、2600mmに上げることができました。
そして、あまり高さのない、直付けタイプのものを設置しました。
また、広い部屋だったので、照明器具もふたつつける予定で、真ん中がちょうど空いていたので、中央にファンをつけることができました。
シーリングファンは、リモコン操作で入り切りすることが多いのですが、壁スイッチはつけておいたほうが良いです。
リモコンが操作不能になることもありますから。
それと、つける場所も問題で、以前いた事務所の天井につけていましたが、まったく風がこなかったことがあります。
ちょうど、2.8m×1.7mほどの空間で、その部分だけ他より天井が1m高かったのですが、羽根の周りにゆとりがなく、風ができにくい状況だったのでしょう。
しかも、羽根と壁の間は最低でも25センチ空けましょうとカタログには書いてありますが、そこは5センチぐらいしか空いてなく、羽根が回るたびに「カサッ・・・・カサッ」と音がするのです。
実際には当たってないのですが、風を切る音なのかな?その音も、気になるものです。
今、私の事務所では、西日が当たればこんな感じ。
この面は、Low-Eの遮熱ペアガラスを使っているので、日差しを60%カットしてくれるはず・・・・
確かにリフォーム前よりはずっと、冷暖房もよく効くけれど、もう少ししたら、外にヨシズのすだれも、垂らさなければと思います。
道路との距離が近すぎて緑のカーテンもできないし・・・。
日差しは、窓の外部で少し離してカットするのが、一番効果的です。
でも、とっても居心地が良いですよ、この事務所。
朝晩は今のところ、シーリングファンだけで 充分涼しいです。
昼間の冷房もちょっと入れるだけで よく効きます。
これは、断熱材のおかげと思っています。
それと、土壁の家なので、ひんやりしてるということもあります。
外壁と間仕切り壁にも、隙間なく「フェノールフォーム」断熱材を内張りしましたから。
さあ、暑い夏をできるだけ節電しながら、乗り切りましょう。
« 花いっぱい・・・初夏の蒜山三座縦走 | トップページ | 木部塗装のセルフビルド~自然系塗料の検討 »
「住まい・インテリア」カテゴリの記事
- 木の国美作 設計コンテスト2019 「50代からの人生を楽しむ家」(2019.01.18)
- 木の国美作 設計コンテスト2018 「子どもが育つ家」(2018.01.21)
- 「趣味を楽しむ家」設計コンテスト 結果発表と作品解説(2017.02.05)
- 第8回 木の国美作設計コンテスト(2017.01.16)
- 建築士会中四国ブロック岡山大会(2016.06.12)
コメント