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恵 建築デザイン事務所

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2010年3月

2010年3月30日 (火)

土壁で外張り断熱の家 冬のデータ

先日の日曜日に、久々に 今、設計中のお客さまを案内して 去年暮れに完成した「土壁で外張り断熱の家」へ行ってきました。

吹抜けの広さや雰囲気を見て、気温なども体感したいという目的です。

この冬は、例年よりも雪が少なく、暖かかったな、と思いましたが、ここにきて真冬並みに寒くなり、桜の開花も足踏み状態です。

その日の朝も、我が家は朝、寝室が6度しか、ありませんでした。

我が家は断熱材など、皆無の築60年以上の土壁の日本家屋です。

さて、久々に訪れましたが さすがに 暖かい。

午後1時過ぎですが、朝、ストーブを焚いてないのに 室温18度あります。

御主人は 大変 こまめな方で、引っ越ししてから毎日、起床時と帰宅時の室温、床下温度、室内の湿度を記録されていて、データをいただきました。

床下と室内にセンサーがあり、デジタルで温度と湿度がわかるようにしてあります。

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2月の室温の平均が朝20度前後あり、帰宅時で16度~19度あります。

それも、夜、薪ストーブを焚いて、少し置き火はしますが、朝は焚かなくても暖かいのです。

素晴らしい!!

断熱を高めると、あんな広々とした部屋で吹抜けでも寒くないんですね。

廊下がほとんどなく、家中の空気を換気システムを使って 循環させているので、どの部屋に行っても暖かい。

高気密、高断熱で、次世代省エネ基準の断熱仕様にしています。

サッシも断熱サッシでLow-Eガラス、アルゴンガス入り。

内部の木がだんだん乾いてきて、竣工時に70%程度あった湿度が、今は40~50%台。

湿度が低すぎるときは、洗濯物を室内に干したり、浴室の戸を風呂上りに開けたりして調整されているそうです。

部屋があまりにも暖かいので、外へ出てみて寒さにびっくり、という感じのようです。

元々、冬は1mの積雪がある地区で、今年は雪が少なかったけれど、気温は平年並みで、寒い日は-5~-8度ぐらい冷え込むらしいです。

ここは、気密を機械で測定まではしてないので (気密テープを貼ったり)努力はしていますが、高気密かどうかは疑わしいですけれど、高断熱は間違いないです。

今でも、岡山県のような温暖地の設計者や建築業者の間では、「高気密・高断熱の家」って 本当に住み心地が良いのか?そこまで断熱が必要か?と 疑問視される声も多く聞かれます。

家は少しぐらい隙間があいてるほうがいいんだ、と言われる人も少なくありません。

でも・・・・。

この、暖かさ。居心地の良さを体感すると、そんなことは 言ってられなくなります。

我が家なら、朝、布団から出るのがイヤだし、寝巻の上に何かはおり、靴下もすぐはかないとキッチンに行くことはできません。

しかも、すぐ、ストーブを焚かないと、家事もできないし 食事もできません。

ここだと、我が家で暖房したときぐらいの室温に、朝起きたときからなっているのですから・・・・。

高齢者が温度差で倒れることも減るでしょう。

御主人が、ほとんど 灯油を使わなくなったと言われていました。

ストーブは薪ですし。

高断熱の家のランニングコストはすごく安いと思います。

もちろん、新建材だらけ、ビニールクロスだらけの家では、こんなに心地よくないかもしれません。

でも、ここは、内壁は土壁下地で漆喰塗。

天井も床も無垢の杉板です。

家具も杉の造り付けだったり、キッチンや洗面台もホーローだったり・・・。

もちろん、塗料にもこだわって、自然塗料のエゴマ油のオイルフィニッシュで仕上げています。

シックハウスの原因になるようなものが ほとんど見当たらないのです。

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床下は基礎断熱をしてあるので、OMソーラーの家のように ガラリを設けています。

床下の空気を循環させるために、取付たのですが、実際は、床下に熱を奪われているのかもしれない、と御主人。

薪ストーブは床下の空気を導入しているのです。

それにしても、、、、、いいなあ・・・・・。

私もいつか こういう家に住みたい。

人の家ばかり設計しないで、自分の家を何とかしなくては・・・・。

そう、強く 思いました。

今日ご案内した施主さんも、感じてくださったと思います。

これからは、断熱にお金をかけないと 心地よい家にはならないんですね~。

また、夏が どのような感じか、来てみたいと思います。

風が抜けるように設計しているので、涼しいはずなんですが・・・。

I さま。

貴重なデータをいただき、本当にありがとうございました。

これからも、よろしくお願いいたします。

2010年3月24日 (水)

設計は楽しい

今、1軒、住まいを設計中です。

この設計に本格的に とりかかったのは 今年の1月から。

施主さんのイメージを聞いて、お好きだというインテリアの本を購入したり、図書館で借りたり・・・。

施主さんの好きなデザインはテレンス・コンラン。

イギリスのインテリアデザイナーです。

本もたくさん読みましたが、写真も美しいけど文章も楽しい。

今までプランを4種類提出しています。

最近は週に2回は、打ち合わせをして進めていますが、この連休にもお会いして、ほぼプランが固まってきました。

私が提案したものを、必ずしも受け入れてくださるわけではなく、本当に自分の欲しい家のイメージを大事にされています。

それを、聞きながら、「このようにもできますよ。」とか、「こうやったら、好きな感じになるんじゃないですか?」と 話し合いながら進めています。

だから、本当にいっしょに住まいを作り上げてる、という感じ。

今日は、プランに基づいて、室内のイメージパースを描いています。

私はこのためにドラフター(製図機)を捨てていません。

私は室内パースは手書きなので、ドラフターと製図板が必要なのです。

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この後、コピーして色をつけていきます。

家の使い勝手も大事だけど、一番大切なのは、自分がそこでどんな暮らしをしたいか、ということでしょう。

一生に一度の大きな買い物。

しかもそれは、まだ 目に見えないものなのです。

パースを描くのは、そのイメージを施主さんに思い浮かべてほしいから・・・・。

そして、同じイメージを思い浮かべながら、居心地の良い住まいを作っていきたい。

今、住宅建築家の伊礼智氏の「住宅設計作法」の本を読んでいますが、

本当に、納得できることばかり。

私の本当に目指したい設計は、これなんです。

「スタンダードな住まいを目指す」~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

(~前略~)手が届かない、近寄りがたい特殊な家でなく、今の時代の、普通の確かな家を目指したいのです。永く住み続けられる家というのは、住み継がれていける家とも言えます。

(中略)よく考えられて丁寧に設計された、普通の感覚の、あたり前の家でありたいのです。

控え目で簡素であっても、品のいい、滋味溢れる住まいをつくっていきたい、今の時代の、日本のスタンダードな家づくりを考えていきたいと思っています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

                   ・・・・「伊礼智の住宅設計作法」より 引用

私が伊礼智氏のことを知ったのは最近ですが、本当に素敵な住まいを設計をされます。

今年、セミナーで会えそうなので、今から楽しみにしています。

さあ、もう少し、私の施主さんのために頑張ります。

そして、それは とても楽しい作業です。

2010年3月23日 (火)

京都の町屋と桂離宮 その2

さて、2日目です。

朝、9時半に東福寺駅で大阪の友人と待ち合わせて、泉湧寺(せんにゅうじ)へ行ってきました。

昨夜の雨もすっかり上がり、いい天気。

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泉湧寺は、代々の天皇のお位牌が祭ってあるお寺で、今回冬の特別公開で、天皇が来られたとき入られる御座所・霊明殿を見せていただけるということでやってきました。

たまたま、3月14日(日)~16日(火)涅槃会 「大涅槃図」公開にあたり、「大涅槃図」も見ることができました。

横7.3m縦15.1mの紙本極彩色描表装で日本最大の巻物、江戸時代中期の画僧、明誉上人が描いたものだそうで、それは大迫力でした。

次に、奥の霊明殿へ。

要所要所に解説をしてくださる人もおられます。

2~3人ずつでも説明してくださるので、質問もでき、とても良かったです。

そして、もちろん、御座所には素晴らしい襖絵がありました。

金粉が散りばめられた襖に鳳凰が飛んでいる絵でした。(写真撮影禁止)

また、その前の庭も素晴らしい。これは、紅葉の季節だけ公開しているそうです。

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もみじが多く、隠れた紅葉の名所だそうです。

そういえば、1年半前にすぐ近くの東福寺には紅葉を見にきましたが、ここには寄らなかった。次は、必ず、と思いました。

さて、京都駅まで戻り、津山から今日来た友人と3人で、予約してある京料理を食べに行きました。

ちょっと写真を失敗したのでお見せできませんが、京町屋で食べる京料理。

お店は四条通りと御池通りの中間に位置する「にしむら」といいます。

2500円という値段でおいしい料理が食べられて満足です。

さて、阪急烏丸駅から桂駅まで電車で移動。

駅からはタクシーで5分でいよいよ桂離宮に到着です。

2時半の予約の15分前に到着しました。

もう、30名ぐらいの人が集まっていました。

私は来る前に「桂離宮を作った職人たち」という本を読んで予習をしてきたので、いっそう、興味深く見学することができました。

この本は、桂離宮の修復工事を担当した職人たちの言葉が聞き書きしてあり、とても興味深い本でした。

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これは、外腰掛。

お茶事によばれた、お客様が待機するところ。

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松琴亭(しょうきんてい)です。

藍染の和紙を市松模様に貼っているのが、有名です。

昔の建物とは思えない、モダンな感覚です。

でも、藍染ははげるものだそうです。(先ほどの本に京唐紙師の言葉として載っていました)

だから、いただいたパンフレットの写真よりもかなり色が薄くなっていました。

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松琴亭(しょうきんてい)から池越しに古書院が見えます。

美しい日本庭園に映える美しい建物です。

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これは、笑意軒(しょういけん)

窓を開け放しているので、向こうの景色が絵のようです。

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石畳も美しい。

ヨーロッパとはまた違った美しさがあります。

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御殿の中を見せていただけないのが 本当に残念です。

昔、心無い人が「釘隠し」を盗んだことがあり、それから 禁止されたそうです。

月の美しい夜、訪れるというのは夢ですね。

でも、日本が世界に誇れる名建築だと思います。

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これは、衝立の松と言われ、池を望む景色を隠しているそうです。

そして、ある場所で池が一望でき 客人が思わず「おお~っ」と声が上がる。

それをねらっているのだそうです。

これもひとつの演出ですね。

今年は、スペインの世界遺産もたくさん見ることができ、憧れの桂離宮も見れて、大満足です。

京都は、また訪れたいものです。

京都の町屋と桂離宮 その1

先週の火曜日。

念願の桂離宮を見るために京都へ行ってきました。

ネットでも何度か申込みましたがダメで、往復ハガキを出してやっと、当選したのです。

それで、せっかく京都へ行くのだからと、友人たちより1日早く行って、町屋を見学してきました。

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さすが、京都。ちょっと路地に入るとこんな町屋があちこちにあります。

ビルの谷間にほっとする空間です。

お店になっているものもありますが、まだ、住まいとして使っているものもあるようです。

これは、四条通りにある四条京町屋(京都市伝統産業振興館)です。

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表から見ると半分はお店になっています。

鋼材卸商の隠居所を修復したものだそうです。

明治43年の建築とか。(ガイドブックによる)

中の通り庭は

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吹抜けになっていて、炊事場になっています。

流しやおくどさんがあります。

夏は涼しい風が吹き抜けるんだろうな。

そこを抜けると・・・・

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素敵な庭がありました。沈丁花のいい香りが漂っています。

表の喧騒がウソのよう。

水琴窟(すいきんくつ)もあるのですが、音は鳴っていませんでした。

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2階にもこんな素敵な床の間と縁側があります。

さっきの庭が上から見下ろせます。

烏丸通り近辺を3時間近く歩き回ったのでくたくたで、とりあえず ホテルに帰って休憩してから、夜は祇園を見に行きました。

ちょうど、小雨が降っていたので、灯りが石畳に反射して、風情があります。

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祇園の花見小路通りです。

と、その時・・・・

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ハイヤーが停まって、本物の舞子さんと芸子さんが降りてきました。

ラッキー!

素敵でした~

ひとりで、祇園の料理屋さんに入る勇気もなく、とぼとぼとホテルまで帰り、

ホテルの真向かいの京風お好み焼屋さんで、九条ネギのネギ焼きと生ビールを一杯。

いい気持ちで、ホテルに帰ったのでした・・・。

つづく・・・・

2010年3月13日 (土)

みまさか木の家設計コンテスト ジャスコ津山店

今日は、みまさか木の家設計コンテスト(展示会)の1日目が、ジャスコ津山店専門店街2階ロビーで行われました。

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会場では、アンケート用紙が配られ、いいと思う設計の家を3件選んでいただきました。

結構、皆さん、真剣です。

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全部で16種類の設計が展示されています。

前回もこのブログで書いたように、建設費1500万円以内で、という条件があるので、大きな家はできません。

なるべく、ローコストになるように なおかつ、木組みを生かした家になるように 努力しています。

それで、初日が終わるころ(夕方5時。私が帰るとき)なんと、私の設計がトップの票を集めていました。

うれし~。

別にトップだからと言って 何かもらえるというわけでもないですが、やはり、一般市民の投票で、1位というのが うれしい。

昨夜遅くまで模型を作ったり、手書きでパースを描いたかいがありました。

投票してくださった皆さまに感謝 

まあ、まだ来週は津山市役所で5日間、来月イオン倉敷でもコンテストの続きがあるので、これで決定ではありませんが。

(※ ちなみに2日目は別の設計事務所がトップでした。)

ところで、家の模型が子供たちに大人気。

親の手を引っ張って 見に来てくれてるお子さんたちもおられました。

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小さな女の子も真剣

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もちろん、男の子だって

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初めは 「壊れるから触らないでね」と 言っていましたが、もう、「触るな」というほうが 無理なよう。

興味津津。屋根を取ると部屋が見えるのも面白いし・・・。

模型によっては、家具や家電やシステムキッチンまで作りこんであるし。

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すぐとなりの1階ロビーでは、ショップコンサートとかで、インディーズの「フライト」という名前のグループのライブも行われていました。

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私は休日のジャスコなんて普段は来ないけど、若い人がいっぱいで、活気に満ち溢れていました。

今回のコンテストもそんな若い家族連れの意見が反映されていると思います。

今回の住まいの設定は、夫婦に子供ふたりの家族構成なので そんな若い家族にぴったりの家だと思います。

明日も、もう1日ジャスコ津山店でこのコンテストがありますが、私は昼から行こうと思います。

お近くの方は、ぜひおいでください。

お待ちしています。

2010年3月 5日 (金)

みまさか木の家設計コンテスト

私の所属している 木の国みまさかネットワークでは、美作産材を使った設計コンテストを開催します。

これは、杉、桧の美作産材を構造材(スケルトン)に使用した家を、会員工務店、設計事務所がペア、または工務店単独で設計し、一般市民の投票によるコンテストを行います。

木の国みまさかネットワーク http://www.mimasaka-kinoie.jp/index.html

岡山県北部の美作地域は、良質の桧、杉の産地で 関西方面にも多く出荷されています。

この写真は事務局のある津山総合木材市場(素材~原木)

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これは製品です。背割りをした桧の柱が並びます。

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このコンテストの特徴は、審査員が有名建築家や大学教授などではなく、一般市民というところです。

普通の設計コンペと言われるものは、そういうプロの人たちが審査員となり、プロの目から見てデザイン等の優れたものを選ぶわけですが、このコンテストでは一般市民の目で見て、自分の住みたい家で 選ばれるというところが面白いと思います。

もうひとつの特徴は、設計・監理費をのぞく工事費が 1500万円以下で、というところでしょうか?

今の時代でいうと 注文木造住宅がそんな安くてできるのか?という 疑問ももたれるところだと思いますが、それが 会員たちの努力のしどころです。

面積の制限はありませんが、夫婦と子供ふたりの家族構成で住める最低限の家、ということで、大きさは限られてきます。

ですから、設計事務所はペアの工務店(会員工務店の中で抽選で組み合わせを決めた)と、設計図ができあがった時点で打ち合わせをし、1500万円以内になるように設計の検討を行っています。

もちろん、美作産材の木を生かした住まい、ということになります。

つまり、このままの家を1500万円で建ててください、と言われたら 実現可能なものしか出していません。(設備もすべて入っていますが、給排水、下水は建物から1mまで)

この住まいのコンテストは、次の日程で行われます。

3月13~14日(土日) ジャスコ津山店

3月15~18日(月~金) 津山市役所 1階ロビー

4月10~11日(土日) イオンモール倉敷

ここへ行くと、会員の応募作品を見ることができるし、コンテストの投票もできます。

作品は平面図、立面図、仕様書、パース、模型などが 置いてあります。

私たち、作品を出した側は、会場に詰めていて 作品の特徴などの説明を行います。

名前(設計事務所名、工務店名)はすべて公開されるので、公平さ?というのは よくわかりませんが、コンテストの目的は 美作産材を使ってこんなに素敵な木の家が、1500万円以内でできるんですよ、という 宣伝の意味も大いにあるので できるだけ多くの方に見ていただきたいと思います。

私も今回、結構、自信作を出しています。

興味のある方は、来て見て、投票してください。

いろんな住まいに関するお話もできます。

お待ちしています。

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