住宅の外部リフォーム その1~サイディング張替え
10~11月は、水害後のリフォームと共に、鉄骨造住宅の外部リフォームも行っていました。
築30年以上経った鉄骨住宅です。
初めは、屋上の防水の雨漏りで相談を受けました。
でも、外壁や、屋上の物干しの屋根の穴や、屋上の手すり(鉄製)の錆びも気になっていましたので、見積もりをしてみて、外部を全面リフォームすることになりました。
足場代もかかるので、この機会にいろいろ気になる部分を直しておいたほうが、後々、良さそうです。
外壁はサイディング張りでしたが、新築当時はモルタル塗りだったそうです。
モルタルにクラック(ひび割れ)が発生し、20年程前サイディングに改装しました。
鉄骨住宅は揺れるものです。
だから、モルタル塗りだとクラックが起きるのは当たり前だと思います。
「サイディング」という建材が現れたのは、今から30年ほど前で、そのころは、無塗装品が主流でした。
モルタル塗りという湿式工法から、乾式工法に代わり、工期短縮のメリットがありました。
その後、どんどん製品は改良され、今では 新築住宅の7割以上(ハウスメーカーの9割以上?)はサイディング張りじゃないでしょうか?
今のサイディングは昔に比べたら、製品は格段に良くなりました。
サイディングは金属製(ガルバニウム鋼板等)と窯業系が有り、あらゆる柄、テクスチャーが、販売されています。
工法も壁地に釘止めから、下地にコンパネ等を張ってから釘止めになり、10年ほど前からは、コンパネの上に通気層を設け金具留め工法というのが、現在の主流です。
この現場の改装前は、コンパネ下地にアスファルトフェルトを張り、直に釘止めでした。
サイディングは無塗装品に塗装してありましたが、コーキングも硬化が進み、サッシ周りや継ぎ手部分での水漏れの心配もありました。
これが、改装前です。
壁にも苔が生えているようです。
実は4年前に、この建物は木造で増築と1階部分のリフォームをしています。
1階の道路面はタイル調のサイディング(金具留め工法)で、改装しています。
今回は、この2階、3階部分のサイディングの張替えを行いました。
どうでしょうか?
写真では遠いのでわかりにくいと思いますが。
改装したポイント
●サイディングは、雨で汚れを落とす機能付きのもの、塗装も耐久性の高いものにした。
●サイディングのデザインは隣の木造増築部分に合わせ、目地の目立ちにくいものにした。(改装前は横目地のデザイン)
※サイディングメーカーの営業所を訪ね、直接いろいろ相談し検討。 (メーカーは ニチハ)
●下地は、遮熱機能付きの透湿・防水シート使用
※下地コンパネを張替えないので断熱材は入れられず、せめて遮熱機能付きにする。これで、夏の西日がかなり防ぐことができる。(この家は西向き)
ただし、コンパネが黒ずみ、痛んでいるところは交換した。
それに、今回は金具留めで通気工法になるため、壁の中の湿気を逃がすこともできるし、断熱効果も少しはある。
金具留め工法の場合、将来のサイディング交換も容易。
●今まで庇がなく、急な雨などのとき困っていたので、小さいアルミ庇を提案
※今は、なかなかお洒落でシンプルな既製品の庇がサッシメーカーから出ている。(これは YKK AP)
最近庇のない家が多いが、これはおススメ。後付可能。軒の出は200程度でも、かなり雨を防いでくれる。デザイン面で、違和感がないように、サッシのすぐ上に取付。雨を防ぐ意味でも○。
奥様談:雨が降っても、ガラスがほとんど濡れなくなりました。
~ということは、今までは 濡れていたということ。
窓が開いていたら、家の中が濡れますね。
若かったから、3階まで駆け上がって閉めていたそう。
●サイディングに合わせ、パラペット部分(屋上の鉢巻きのような部分)もやり替えた。
※ガルバニウムだったが、20年経って色も褪せ、コーキングも硬化していた。
ガルバニウムは20年程度が寿命。
●1階の裏面(隣地に接している部分)と、塔屋の外壁は、断熱塗料を施工
※塔屋とは、屋上部分にある階段室などのこと。
●樋も交換。
※塔屋の縦樋が、屋上の真ん中に降りていて、雨天時にはいつも水溜りができていたので、外部に下りるように変更。グレーのビニールパイプをナショナルの角樋へ取替え。
その2へ つづく・・・・・
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