基礎のチェック
基礎は大事です。
業者任せにせず、できるだけ現場を見にいきましょう。
写真はたくさん撮っておきましょう。
これは、現在新築中の木造住宅のべた基礎です。
犬走りも同時に施工します。(建物がほぼ完成してから、施工する場合もあります。)
この写真は土間の鉄筋の配筋中です。
基礎の立ち上がりの下には 地中梁があります。
この段階でのチェックポイントは・・・
①防湿シートの重ねはきちんと200mm程度取れているか?
②土間の鉄筋、地中梁の鉄筋の太さ・間隔は図面通りか?
③土間の鉄筋の下にスペーサー(50~60mm角の小さなコンクリート)がきちんと設置されていて かぶり厚さが60mm以上確保されているか?
④基礎立ち上がりの縦筋の間隔は?頭には、フックがあるか?(異形鉄筋でも必要)
⑤給排水の配管位置は、正確か?雨水排水管もチェック。
(本当は、この段階ではなく、土間の防湿シートや鉄筋を配筋する前でないと、大きく違っていたときには直しにくい。)
土間のコンクリートを打つと見えなくなってしまうので、手直しができません。
厳重にチェックし、不備があれば直してもらいます。
コンクリートを打つときは、設計図仕様書等に 基づいたコンクリートを打っているかどうか、配合報告書をお願いしておきましょう。(試験体=サンプル を取ったり、圧縮試験をするのではないので、お金もいらないし、そんなに大変じゃありません。)
コンクリートの水セメント比、強度、スランプ等は、把握しておきましょう。
図面や仕様書に記載されてなければ 設計者や現場管理者に聞いてみましょう。
ちなみにこの現場では、コンクリート強度24、水セメント比55、スランプ18でした。
コンクリート強度24だと 100年程度の耐久性があるそうです。
水セメント比は60%が標準ですが、中性化速度は60年で、これを55%にすると、120年になるそうです。
長寿命住宅にしようと思ったら、基礎のコンクリートは大事です。
バイブレーターで、気泡なくきちんと打設されているかどうかも、見てください。
この現場では 床下の空気が室内にも回るので、床下をきれいに仕上げたいので、金コテ押えを左官さんに頼みました。
土間コンクリートを打つときに、左官さんにも来てもらい、押さえてもらいました。
犬走りも同時に施工する場合、水勾配にも気をつけましょう。
※水勾配:雨水が外に流れるようにゆるやかな傾斜をつけること
土間のコンクリートが打てたら、今度は大工さんに墨を出してもらいます。
その墨出しに基づいて、立ち上がりの型枠を組みます。
この現場では、鋼製型枠でした。
アンカーボルトはこの段階で、設置しておきます。(コンクリートを打ってから、田植え式に差しこむことはやめましょう。きちんと施工できません。)
そのために、大工さんに土台の継ぎ手位置を聞き、基礎伏図に記入して、基礎を施工する人に渡しています。(設計者か現場監督の仕事)
この段階でのチェックポイントは・・・
①アンカーボルトが、図面通りに設置されているか?
②内部の換気口の位置が、図面通りに設置されているか?(この現場では外部に換気口はない。)
③立ち上がりコンクリートの厚み
④立ち上がり鉄筋の配筋の確認
⑤独立基礎部分の位置、大きさ
(この現場では、300mm角大黒柱2本と太い丸太の柱が2本あるので、その部分の基礎を大きくしている。)
この現場では、土間コンクリート厚さも、立ち上がりコンクリート厚さも、150mmでした。
普通はしませんが、ここは、施主さんが室内の土間に養生シートを敷きました。土壁なので、土間の汚れ防止のために。土壁施工後に撤去します。
4月末に立ち上がりコンクリートが打てたので 2週間の養生期間を経て、5月中旬に予定通り、棟上げができそうです。
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