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恵 建築デザイン事務所

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2009年2月 2日 (月)

土壁と冷輻射

私は、以前、江戸時代からの土壁の建物で仕事をしていたことがあります。

その日は6月で、とても蒸し暑い日だったので、外から部屋に入るとひんやりして気持ちがいいな~と思っていました。

でも、だんだん、冷えてきました。

体からどんどん熱が奪われて行く感じなんですね。

しんしん冷えて、もう、こんなところにはいられない、と思いました。

これは、冷輻射と 言われるものです。

コンクリート打ち放しの建物でもおこります。

物理的には、輻射熱とは、物と物の間で赤外線のやり取りで発生するものだそうです。

温度が低くなると、温度の低い物体のほうが輻射の量は小さいので、結果的に熱が冷たい物体のほうに吸収されていきます。

そのため、体の熱を奪われて 寒く感じるんです。

土壁は、断熱材として有効だと、思っていました。

でも、本当は違います。冬は、寒いのです。

土壁と柱の間にできる隙間から、外の冷たい空気が入るからだけではありません。

土壁は断熱性能としては、一番低い10kgのグラスウール断熱材のさらに1/10以下なのです。

だから、昔の家は寒い。

でも、土壁は、部屋の湿度を調整してくれたり、良いところもたくさんあります。

熱を蓄える力が大きいので、一度 温まるとなかなか、冷えない。

断熱は 外張り断熱で、蓄熱は土壁というのが理想かもしれません。

両方の良さを引き出してみたいですね。

それと、人間の体感温度は、(部屋の表面温度 + 室温)×1/2 です。

室温が高くても、表面温度によっては、涼しく感じたりするんですね。

逆に室温が低くても、床暖房とか、直接足の裏に当たる部分が暖かければ、暖かく感じる・・・・。

これからの、冷暖房を考えるポイントになりそうです。

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コメント

昔は冬になると家のまわりに茅(すすき)で雪囲いしたそうです。
実際、どれくらい効果があるかわかりませんが、おっしゃっている「外は断熱(茅)、内は蓄熱(土壁)」に近いように思われます。

そうですね。
でも、土壁だけだと、どうしても、柱との間に隙間ができ空気が出入りしてしまいます。
それを逃がさないようにすることと、断熱することが大事だと思います。
藁屋根は究極の断熱材なので、以前、古民家をリフォームしたときには屋根は藁の厚みが50~60センチあり、屋根は断熱材不要でした。後は隙間を塞ぐことかな。
そのときの外壁は内張り断熱としました。柱間には土壁があり、充填断熱ができないので、柱の内側に高性能の断熱材を壁一面に貼り付けたのです。外側は施工しにくかったし、外観も変えたくなかったので。

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