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恵 建築デザイン事務所

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2009年2月

2009年2月27日 (金)

浴室リフォームと風習

今日はユニットバスの組み立てを行っているので

手すりの位置を指示するために現場へ行ってきました。

洗い場の床から75㎝の高さに80㎝の横手すりをつけてもらったのですが、

このユニットバスのメーカーの壁パネルは横継ぎで、

ちょうどその位置にパネルの継ぎ目があるのでつけにくいことがわかりました。

その家のお年寄りに、位置確認をしていただいたのですが

継ぎ目より下にすると、70㎝以下となり、かなり低いので

少しだけ上にすることにしました。

通常ならタオル掛けを設置しますが、これを手すりにしておくと、タオルも掛けられるし重宝します。

タオル掛けにはあまり体重をかけるわけにはいきません。

長さを80㎝にしたのは、タオルが2枚掛けられるし、手すりとしても洗い場移動のときに助かります。

樹脂性の手すりなら冷たくないし、握りやすい太さになっています。

手すりの高さ(位置)は、足の付け根の大腿骨大転子(足を動かしたときに動く骨)の高さが標準と言われています。

その家で、使う人に合わせたら良いのです。

また、ユニットバスは後から手すりがつけにくいので、今は若いから必要ないと思われるご家庭でも取付をお勧めします。

その他、温水器(エコキュート)のリモコンを浴室の壁のどこへつけるかも検討しました。

浴槽に入ったまま使えるように、窓下につけても良いのですが(我が家はここです)

洗い場と浴槽と両方から使えるように、ちょうどその間につけることにしました。

もうひとつのリモコンはダイニングキッチンの入口につけました。

これは、呼び出しやインターホン機能もついているので、浴室の中から家族を呼びたいときに便利です。

ダイニングキッチンなら、奥様か、家族の誰かがいるそうです。

このような、細かいことは、使い勝手に大きくかかわってくることなので

工事を請け負った工務店の監督や、大工さん、または 直接ユニットバスを組み立てている職人に確認してみましょう。

リモコンコードは電気工事屋が配線するので、もっと早い段階(壁が出来上がる前)に検討し打ち合わせして、おきましょう。

ところで、新しいお風呂を作ったときに、お年寄りに一番に入ってもらうと中風(ちゅうぶ)がつかない、という言い伝えがあります。

中風というのは 今でいうと 脳梗塞などの脳血管障害の後遺症のことです。

これは、地方によって様々な風習があるようですが、

お風呂に入りながらうどんを食べたら長生きする、というのも聞いたことがあります。

でも、今日のお宅で聞いたのは、ボタモチを食べるといいんだそうです。

これは、初耳でした。

この家では、今日中にユニットバスが完成しますが、給湯配管を今まで使っていたボイラーで仮付けしてもらって、明日の夜からお風呂に入れるようにする予定です。

なので、お風呂をよそに入りに行ったのは5日間ということになります。

工期が短いのは、ユニットバスのメリットだと思います。

この家は外壁がしっくいや洗い出しで、左官工事の湿式工法なので乾くのに時間がかかりますし、

それができないと、温水器を設置することができませんから。

隣地との距離があまりないので、温水器はできるだけ、外壁に沿わせて置きたいからです。

「じゃあ、明日はボタモチ作らんと・・・」と、ご家族と談笑しました。

その家の一番のお年寄りに新しい一番風呂に入ってもらう、というのはよく実行されます。

息子夫婦が別に家を建てたときも ご両親やおじいちゃん、おばあちゃんを呼んで入ってもらったり・・・・。

どの辺までこの風習があるのかわかりませんが、親やお年寄りを敬う、いい風習が残っているなあ、と思います。

2009年2月23日 (月)

水周りリフォームのポイント

今日は、先日から 設計・見積もりをしていたリフォーム工事に着工しました。

今日は、既存部分の撤去工事を手作業で行いました。

この作業に2日ほどかかる予定です。

洗面・浴室・トイレの小リフォームなんですが、実はこのリフォームが一番多い。

だいたい、築20~25年程度の家が多いですね。

昔の住宅金融公庫で建てた場合、ほとんどが25年ローンでしたので ちょうどローンは終わるころです。

ハウスメーカーの家は ほぼ寿命。

建て替えの時期になっていますが、在来軸組工法の場合、水周りをリフォームして

また、新たに 20年ぐらいは 大丈夫です。

その当時から、言えば 設備は目を見張るぐらい変わっています。

津山のように、都市ガスのあまりないところでは 電化にしたいという希望も多いです。

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水周りのリフォームでは、どのような 希望が多いかというと、次のようになります。

1.灯油のボイラーをヒートポンプ式電気温水器(エコキュート)に変えたい

2.老朽化した洗面化粧台を洗髪タイプに変えたい

3.タイル貼りで寒くて掃除のしにくい浴室を、ユニットバスへ

4.トイレを和式から洋式、または 水洗トイレへ

5.キッチンをシステムキッチンにしたり、ガスコンロをIHヒーター(電気コンロ)にしたい

それと合わせて 提案したいのは

1.洗面・脱衣室は壁を無垢の板張(桧など)。床はクッションフロアからフローリングへ

  壁のビニール系クロスは はがれやすいので避ける。

2.トイレの床・腰壁をタイル貼りから、無垢の板へ。床もタイルからフローリングへ

  そのときに、便器周りには汚れ防止のための大版パネル(TOTOハイドロテクトフロアなど)を床に施工

3.廊下との間の敷居を撤去してバリアフリーにし、要所に手すりを取り付ける

4.暖房設備をつけるように提案

5.トイレの照明器具は感知式へ交換

6.トイレに温風洗浄便座を取付、できれば、脱臭タイプ

7.洗面脱衣室に洗濯機を置く場合は、掃除がしにくいので、洗濯機パンはつけない

8.洗濯機の蛇口は、緊急止水弁付き水栓にする

 (全自動洗濯機のホースがはずれたときに自動的に水が止まる)

9.できるだけ、配管をヘッダータイプの架橋ポリにし、床下に露出配管(地中やコンクリートの中に埋め込まない) 洗面所の床には必ず点検口をつける

10.断熱材をできるだけ入れる。特に浴室廻りは、間仕切りにも入れる。

11.サッシをできるだけ、断熱サッシやペアガラスに交換

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

というような内容です。

今回もすべてあてはまるわけではありませんが、できるだけ快適に過ごせるように、予算を考慮しながら、提案しました。

水周りのリフォームは、以外にお金がかかります。

なぜなら、給排水設備工事などは新築と同じぐらいの仕事量になるのですから。

しかも、床下にもぐったり、掘り返したり、新築よりもやっかいです。

20年以上たっていたら、配管類はほとんど交換したほうが良いでしょう。

床を取ってみたら、シロアリが発見されたり、土台や根太が腐っていることもよくあります。

でも、きちんと工事をしておくと、この先20年以上は快適に暮らすことができます。

自分の老後や家族の老後も見据えて、適切なリフォームをしてくれる地元の業者を選びましょう。

特に給排水設備業者はすぐに来てくれる地元が一番です。

安い業者が良いとは限りません。

知人にリフォームをした人があれば、いろいろたずねてみてください。

適切な工事を適切な価格でやってくれる業者を探しましょう。

(まあ、これが 素人の人には一番、難しいかもしれませんけど。)

2009年2月21日 (土)

津山の北天まんじゅう

今日は、第3回、熟年セミナーに行ってきました。(岡山県建築士会女性部会主催)

今日は、講師じゃないので、気楽にお手伝いです。

毎回、セミナーの後、茶話会でお茶(コーヒー)とお菓子を出すのですが、

岡山のメンバーから 「津山の北天まんじゅうが 食べたい!」とリクエストが・・・。

私は津山に住んでいますが、一番南端なので、あれを買いに行くには

6~7キロ北上しないといけません。

しかも、無添加で賞味期限は2日と短いので、当日の朝、買いに行かないといけないのです。

始めは、真庭市のメンバーが、「買いに行きますよ~。私も欲しいし。」って 言ってたのですが、

津山に住んでる私が「遠い」なんて 言ってられません。(30キロ離れている人が平気と言ってるのに)

「じゃあ、ついでに(個人の分も)買ってきて」と言われ、「私も」「私も」の、声が・・・・。

「欲しい人!」って手を上げてもらったら、9人中7人も手が上がりました。

人気なんだ~。

ちなみに、私は 自分で買って食べたことがなく、よく いただくので、今回も

「ま、いいか。茶話会で食べるし。」と 思って 自分の分は買わなかったのですが。

120個も買うので、2日前に予約しといて今朝10時に取りに行きました。

お店は、お客さんがひっきりなしに続きます。

あの、おまんじゅう一種類しか作ってないのに。

Img_1641a_2 

包みを受け取ったら、まだホカホカで、餡子のい~い香り。

我慢できずに、信号待ちでパクリと1個、食べてしまいました。(これは、私の分、と言い訳)

すごい、おいし~い!出来立てなので、余計においしい。

相変わらず、上品なこし餡の甘味と黒糖の香り。

後は、理性で我慢。・・・岡山まで 1時間半、耐えました。

茶話会でもセミナー参加者にお店の場所を聞かれました。

「北天まんじゅう」 でネットで検索したら 地図が出てますよ。

皆さんも、津山に来られることがありましたら、一度食べてみてください。

1個50円、と 安いです。

3個ぐらい平気で食べられます。

そんなに 甘いもん好きでない私でも。

そうそう、今日の セミナーは「高齢者の住宅改修」が テーマでした。

講師が、いつもそういう仕事を多く手がけているメンバーで、

わかりやすくて、充実した、いい内容でした。

2009年2月17日 (火)

整理と収納

去年暮れに、整理収納アドバイザー2級認定講座というのを受けました。

これは、ハウスキーピング協会というところの主催でしたが、大変参考になりました。

http://www.housekeeping.or.jp/adviser.htm

仕事で活用できると思って受けたのですが、実は私自身、日々整理・収納で困っています。

でも、仕事では、そんなことは棚にあげて、お客様にアドバイスしています。(^_^;)

まず、リフォームや新築をきっかけに、不用品を大処分してください、と言います。

よく、リフォームや新築をするときに、

「できるだけたくさん、物入や収納を作ってください」と言われる人がいます。

でも、あれは、間違いです。

適切な収納は必要ですが、

収納がたくさんあれば物が片付くわけではありません。

むしろ、収納が多すぎると、そこへつっこんでしまい、

どこへ行ったかわからなくなります。

物が多く、タンスや物置や本棚に入らなくなったら 

あふれた分は処分しましょう。

新しく収納グッズを買うのではなく。

我が家がいい(悪い)例です。

私の母は昭和ひと桁生まれ。

物がない時代に育ち、戦前・戦後の貧しい時代を経て、まったく物が捨てられません。

我が家は50坪ほどの2階建ですが、2階は、ひと部屋をのぞいてほとんど物置です。

あっちにも、こっちにも山ほどの押入、タンス。

その母も6年前に突然の交通事故で亡くなり、物はそのままになっています。

(かなり捨てましたが、まだまだ・・・)

茶道・華道の先生であった母は、着物の量も半端な数ではありません。

そういうものは 捨てられないのですが、

不用品をなんで あれだけ取って置いたのか不思議なぐらいです。

それは、しまうところがあったから、に他ならないのです。

狭いアパートやマンション暮らしの人ならできないことです。

50年前のコートやスーツ、終わったカレンダーとか、

あらゆる、贈答品の類。

包装紙、紐、ノート類。

もう、絶対使わない古い布団、毛布類。(すごく 重い)

あげれば、キリがないのです。

それらを、自分で処分してないから、

子供の私が貴重な時間を割いて、処分しなければなりません。

自分がいなくなった後のことも考えましょう。

今、60代以上の人たちの大テーマは「物の整理と処分」です。

整理収納講座で学んだことは、

現代社会は物であふれている。

油断していると、物はどんどんやってくる。

毎日、朝起きたとき、今日は何を捨てようか?

と 考えているぐらいでないと

物に押しつぶされて、部屋中に物があふれた状態で

日々を過ごすことになる。

だから、思い切って捨てましょう!

ということでした。

でも、みんなが 物を捨てると、やがてゴミ捨て場が満杯になってしまう。

最後は地球がゴミであふれそうな気がする。

それに、宇宙も今、ゴミに困っていると、この前ニュースで言ってましたね。

人間の消費社会のツケが、いつかまわってきそうな気がします。

今こそ、リサイクルで、物を生かし、使いこなして、

処分後も何かに役立ててゴミにしないで済むように、

自立循環型社会にして行きたいですね。

来週末に、町内の子供会の廃品回収があります。

それに向けて、整理・処分をがんばろうと思います。

また、軽トラ一杯ほど 出そうかな。

気分も部屋もすっきりして、日々過ごしたいものです。

2009年2月13日 (金)

洗面・脱衣室のリフォーム

浴室、洗面・脱衣室、トイレのリフォームを依頼されました。

洗面・脱衣室と一般に言われていても、用途は3つぐらいあります。

1.入浴前後の脱衣、着衣

2.洗濯とそれに伴う家事

3.洗顔・歯磨き・洗髪・化粧・髭剃りなど、身支度

そのためには、それぞれの収納が必要になってきます。

浴室は一般的なユニットバスですが、洗面・脱衣室は機能的で、片付けやすく、見た目もすっきりとしていて、しかも できるだけ工事費が安くなるように、と 奥様のご要望を受け、造り付けの収納家具を提案しました。

2009_2_13a

実は、洗面台は既製品を使いますが、他は大工さんで造り付けです。

洗面化粧台のメーカーで、既製品で揃えても 結構、高くつきます。

集成材の板を使って、割と安く自由に造ることができます。

扉は、建具工事になりますが、この大工さんは、引き出しも作ってくれます。

このような仕事を嫌がる大工さんではダメですが、キチンと図面があり、手間賃を払えば たいてい、作ってくれます。

洗面台の鏡も、既製品のミラーキャビネットを使うと高いので、ガラス屋さんに取り付けてもらいます。

部屋の内装は桧板を張りますが、水に強い塗装をします。(でも、3分ツヤ程度の塗装とし、自然な板の風合いを生かします。)

水のかかりやすい洗面台と洗濯機の周辺だけ、キッチンパネル※を張ることにしました。

後、棚などの細かな寸法は施工図を描いて、これから決めていきます。

完成が楽しみです。

  ※キッチンパネル・・・・システムキッチンの周りの壁によく張るのでこのように呼ばれる不燃の化粧板。表面が鏡面仕上げになっていて、掃除がしやすい。洗面脱衣室は火気使用室ではないので、不燃材でなくても良いのだが、水がかかる場所なので、割とよく使う。

2009年2月11日 (水)

絵になる風景

Img_1547a

1年半ほど前から、日本画を習っています。

元々、山が好きで 山の絵が描きたくて始めたのですが、なかなか思うように描けません。

先日の日曜、雪景色を書きたくて、絵の題材を探しに蒜山・大山をドライブしてきました。

昼過ぎまで曇っていましたが、だんだん晴れて、美しい大山を見ることができました。

のどかな田園風景の向こうに 突然、現れたような、巨大な雪の大山。

この、ダイナミックさを出すには どうしたら良いのか・・・

まだまだ 未熟な私には 見惚れているのが精一杯。

でも、感動することが 絵を描く第一歩かな?と ひとりで思いました。

本当に、家から1時間半ぐらいで こんな素敵な風景に出会えるなんて、幸せかもしれない。

2009年2月 7日 (土)

自分の山の木で家を建てる

今日は、2週間ぶりに、打ち合わせに行ってきました。

あれから、雪が降ってないので、かなり地面が見えていましたが、

まだ、周りの田んぼとかには40センチぐらいの雪があります。

Img_1504a

この家は、自分の山の木で家を建てます。

晩秋、雪が降る前に伐採しています。

ですから、原木から、製材して、角材や板材に加工します。

今、角材は、機械乾燥に出し、板材は自然乾燥しているところです。

自分の山の木を使う強みで、板材は、フローリングも野地板も

厚み45mmで、たっぷり 使用するのですが、

プレーナーをかけて厚みを揃えるために、厚さ50mm程度に、スライスしています。

通常は必要な木材を原木市場(丸太)や、製品市場(角材や板材に加工してある)で買うのですが、

自分の山の木を使う場合は、平面図~伏せ図を描いて(設計して)、

必要なものだけ、伐採する→製材する→乾燥する、という 工程になります。

丸太から角材を取った残りも板材に加工して使います。

自分の山の木で家が建てられるなんて 羨ましいですよね。

昔はあたりまえだったのでしょうが、最近は伐採して、搬出する手間代のほうが高くて、(買ってもあまり変わらない?)あまりみなさんされないようです。

でも、本当のところはどうなんでしょう?

建築業者(特に大きいところほど)が、面倒くさがってしたがらないんじゃないかな?と 疑問に思います。

それにしても、「この家の木はひいおじいちゃんが植えた木なんだよ。」って子供や孫に言えるなんて素晴らしいことです。

家を建てるなら近くの山の木で。

それも自分の山の木なら、最高!

2009年2月 4日 (水)

洋式トイレ考

今日の山陽新聞の読者の投稿ページに、公共的な建物も洋式トイレにしてほしい、という投稿が80代の男性の方からありました。

ほんの30年前まで、こんなことはありえませんでした。

そのころから、住宅の設計の仕事についていた私は、施主にトイレはどのようにしましょうか?と尋ねると、たいてい、和式や兼用便器(2段になっていて、男女兼用で使えるもの)、と答えられていました。

まだ、田舎(津山)の一般家庭では水洗トイレも珍しかったころです。

そして お医者さまのご自宅から、浄化槽~洋式トイレ~温水洗浄便座になって行きました。

(システムキッチンもそうです。やはり、いいものは、お金持ちから?)

20年前、その当時の我が家のトイレを改装するときに洋式にしたところ、義父が「絶対、使わん!」といい、外トイレ(農家の納屋の隅にある)の和式に行っていました。

その後、簡易水洗(汲み取りトイレなのだが、コップ一杯の水で流す方式)から、浄化槽をつけて、水洗トイレ+温水洗浄便座に改装したところ、今度は、それが非常に気に入り、

「もう、よそに行っても、洋式トイレを探して用を足す。あれでなきゃあ、いけん。」という答え。外トイレにも、プラスチックの洋式便器をかぶせて使用するようになりました。

頑固なおじいさんをも変えてしまうぐらい、日本人のトイレに対する感覚は変わりました。

もちろん、膝が痛い、腰が痛い、という体の不調もありますが、ほとんどの家で洋式に代わったのが大きいと思います。

昔は、洋式トイレの使い方がわからない人もいたのに、今は和式トイレを使えない子供もいるそうです。

生まれたときから、家でも学校でも洋式トイレですから。

和式から洋式に変わったおかげで、トイレの仕上げも変わりました。

床も腰壁もタイル貼りで底冷えがする寒さだったのに、今は、床はフローリングやコルクタイル。腰壁は無垢の板をよく張ります。

ただし、男子小便器の周りや、洋式トイレを男子小用にも使う場合、床には汚れ防止の大版パネルを張るようにしています。

男性が洋式トイレを立って使うと、便器や周りが非常に汚れます。

ですから、男性も家では7割の人が小用でも座って使うと どこかに書いてありました。

たぶん、奥さんの要請で・・・・。

設備も暖房便座(便座が暖かい)に、温水洗浄便座(お尻を温水で洗って温風で乾かす)。

最近では、脱臭付きであったり、温風暖房が出たり、夜中トイレに行って眩しい灯りで目が覚めないように、便器の中がぼんやり光ったり・・・。

6~7年前から、便器の中は汚れが付きにくい加工がしてあり、おかげで、1回に流す水も昔の10リットルから、今は大でも6リットルまでに抑えられています。

トイレに飲めるぐらいきれいな水を流しているのは、本当にもったいないですね。

これも、最近の公共建築では、リサイクルの水や雨水を利用したりして変わってきています。

省エネの面では、家族がどのようにトイレを使うか学習機能(!)があって、使わない時間帯には便座が節電できるようになっていたり、使う時だけ電源が入るホテル方式だったり、最近のトイレの進化はすごいんです。

それは、いいと思うのですが、トイレのふたが自動で開いたり、水が流れたりする機能はやりすぎかな?と 思います。

流す必要のないときに流れてしまったりするし。

よそへ出かけたときに 習慣で流すのを忘れてしまうこともあるようです。

初めの話に戻りますが、昔は、「他人の座った便座に座るのは気持ち悪い」という意見もあり、公共建築は和式が主流でした。

でも、今は、高齢化社会。自宅だけではなく、公共の建物も洋式にしてほしいですね。

それで、温水洗浄便座までは良いですが、せめて暖房便座にはしてほしいと思います。

たまに、冷たいトイレに当たって、飛び上がるほどお尻がびっくりすることがありますから・・・。

近くの公会堂も、会合をしていても、トイレがいやだから、わざわざ家に帰る、というのも聞いたことがあります。

何とかしてあげたい!と 建築の仕事をしている私としては、思います。

そんなに莫大なお金がかかるわけではないのですから。

それと、家庭のトイレの暖房便座の電力使用量は、エアコン、冷蔵庫、テレビに次いで多いんですよ!夏は電源を切って、使いたいですね。

2009年2月 2日 (月)

土壁と冷輻射

私は、以前、江戸時代からの土壁の建物で仕事をしていたことがあります。

その日は6月で、とても蒸し暑い日だったので、外から部屋に入るとひんやりして気持ちがいいな~と思っていました。

でも、だんだん、冷えてきました。

体からどんどん熱が奪われて行く感じなんですね。

しんしん冷えて、もう、こんなところにはいられない、と思いました。

これは、冷輻射と 言われるものです。

コンクリート打ち放しの建物でもおこります。

物理的には、輻射熱とは、物と物の間で赤外線のやり取りで発生するものだそうです。

温度が低くなると、温度の低い物体のほうが輻射の量は小さいので、結果的に熱が冷たい物体のほうに吸収されていきます。

そのため、体の熱を奪われて 寒く感じるんです。

土壁は、断熱材として有効だと、思っていました。

でも、本当は違います。冬は、寒いのです。

土壁と柱の間にできる隙間から、外の冷たい空気が入るからだけではありません。

土壁は断熱性能としては、一番低い10kgのグラスウール断熱材のさらに1/10以下なのです。

だから、昔の家は寒い。

でも、土壁は、部屋の湿度を調整してくれたり、良いところもたくさんあります。

熱を蓄える力が大きいので、一度 温まるとなかなか、冷えない。

断熱は 外張り断熱で、蓄熱は土壁というのが理想かもしれません。

両方の良さを引き出してみたいですね。

それと、人間の体感温度は、(部屋の表面温度 + 室温)×1/2 です。

室温が高くても、表面温度によっては、涼しく感じたりするんですね。

逆に室温が低くても、床暖房とか、直接足の裏に当たる部分が暖かければ、暖かく感じる・・・・。

これからの、冷暖房を考えるポイントになりそうです。

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